カジュアル面談

カジュアル面談とは?企業から何を聞かれる?面接との違いは?【服装・質問・採用率も】

「カジュアル面談って何?」

「カジュアル面談の採用率は?落ちるってあるの?」

最近よく聞くようになった「カジュアル面談」という言葉。カジュアル面談とは選考の可否を気にせず、求職者と企業が対等に理解を深め合うためのプロセスです。カジュアル面談は求人ニーズが高く業務内容が専門的である企業でよく採用されています。適した人材を取りたいというニーズが高いからこそ、カジュアル面談を行うことでミスマッチを防げるからです。本記事では、カジュアル面談のメリットや企業から何を聞かれるのか、一般的な面接との違いなどを徹底解説します。

カジュアル面談とは

ポッドキャストとは

カジュアル面談とは、求職者と企業がお互いに対する理解を深めるカジュアルな取り組みのこと。一般的には面接の前段階と位置付けられており、選考には影響しないといわれています。

カジュアル面談とは?服装は?

カジュアル面談とは、求職者が企業について理解を深め、面接に進むかどうかを検討するためのリラックスした場です。主にIT企業や認知度の低い企業などで導入されていることが多く、求職者にとっては気軽に情報収集ができる、企業にとっては応募の増加につながる、といったメリットがあります。

カジュアル面談は会社で行われることもありますし、ホテルのカフェラウンジやZOOMを使ってオンラインで行われることもあります。服装はスーツである必要はありませんが、TPOを意識したオフィスカジュアル系がよいでしょう。

カジュアル面談が注目されている理由は?採用率は?

カジュアル面談が増えている背景として挙げられるのは、昨今の少子高齢化による採用難。知名度が低い企業は応募者が集まらないと頭を抱えることも多く、企業が自ら人材を確保する「ダイレクトリクルーティング」が広まりつつあり、企業側が求職者を選別する時代はもう終わったといえるでしょう。

一方、採用難の中と同時に企業を襲っているのが事業環境の厳しさです。多くの企業でミスマッチな人材を雇い続ける余力がなくなっていることから、従来の面接をサポートする「カジュアル面談」の需要が高まりました。

カジュアル面談の採用率は残念ながらデータとして出ていませんが、このように採用難である企業が積極的にカジュアル面談を導入している背景を考慮すると、次の面接に進める可能性は高いといえるでしょう。とはいえカジュアル面談でも落ちた事例は多数あるため、入念な準備は必要です。

カジュアル面談と面接の相違点

カジュアル面談と面接の相違点

カジュアル面談における求職者の思惑は、あくまでも「応募するか判断するために企業について知りたい」ということ。一方、一般的な面接は内定を得たいという意図で志願するものであり、企業側が採用の合意を判断するための資料(履歴書や職務経歴書)や服装(スーツ)が必要です。

カジュアル面談は選考ではないが面接は選考

カジュアル面談に選考の要素はありません。あくまでも選考をする面接に進むかどうかを検討するためのプロセスであるため、求職者も企業側もリラックスした雰囲気で情報交換ができます。面接では用意された答えを述べることが多いですが、カジュアル面談の場合は求職者と担当者が対等にやりとりができます。ただし、まるで面接のような雰囲気のカジュアル面談が存在することも事実で、カジュアル面談の翌日に「お祈りメール」が届いたという事例も。カジュアル面談が実は1次面接扱いだった…というケースもありますので注意してください。

カジュアル面談は履歴書不要だが面接は必要

カジュアル面談では基本的に履歴書や職務経歴書は不要です。企業もカジュアル面談ではかしこまって経歴や職歴などについて質問することもありません。(ただし一部のカジュアル面談では履歴書の提出が求められる場合があります)

一方面接は企業が求職者の意欲や適性を調査するものですので、履歴書や職務経歴書に基づいて会話が進められます。面接の場合は履歴書を元に適正や能力を判断しますが、カジュアル面談の場合は型にはまらず人柄そのものを見てもらえるともいえるでしょう。

カジュアル面談はリラックスした雰囲気だが面接は厳格な雰囲気

カジュアル面談は、求職者がまだ応募を検討している段階で行われます。そのため、カジュアル面談はリラックスした雰囲気で求職者と企業側の価値観のすり合わせを行えるのが特徴です。面接は服装・流れ・入室や退室方法など、形式を重んじる選考過程の一つ。そのため経験やスキルが企業が求めるものとマッチするかを判断するためにどうしても厳格な雰囲気になります。

カジュアル面談のメリット【求職者/企業担当者向け】

<求職者側にとってのカジュアル面談のメリット>

  • 応募企業への理解が深まる

  • 面接よりもより本音で話すことができる

  • 評価を気にせずに会社についてどんどん質問できる

<企業担当者にとってのカジュアル面談のメリット>

  • 求職者と企業のミスマッチを防げる

  • 転職志望者に会社の存在をアピールできる

  • 応募のハードルを下げられる

求職者側にとってのカジュアル面談のメリット

応募企業への理解が深まる

カジュアル面談に参加すれば、企業がどのようなポジションのどんな人材を求めているのか分かりますので、面接に進む際も企業の求める人物像を意識したアピールがしやすくなるでしょう。また、企業やポジションへの理解を深めてからエントリーするか決めたい方も、カジュアル面談のメリットを感じやすいといえます。

面接よりもより本音で話すことができる

カジュアル面談は格式よりもリラックスした雰囲気を重視するため、一般的な面接よりも本音で話すことができます。中には食事をしながらのカジュアル面談もあり、面接とはまた違う経験ができるでしょう。ちなみにカジュアル面談は人事が担当することもありますし、人材が不足している部署の担当者が担当することもあります。

評価を気にせずに会社についてどんどん質問できる

面接で「御社の社風はどうですか?」「育休の取得率は高いですか?」「平均残業時間はどれくらいですか?」なんて聞きづらいですよね。しかしカジュアル面談なら不明点をどんどん質問できるため、入社してからのギャップを埋められます。

企業担当者にとってのカジュアル面談のメリット

カジュアル面談は、企業側にもミスマッチを防ぎ採用コストを下げられるというメリットがあります。ただ自社に興味を持ってくれた候補者と雑談をするのではなく、ゴール設計を明確にしたりヒアリングの方法を工夫したり、カジュアル面談の質を上げる工夫をすると、よりメリットを感じやすくなるでしょう。

求職者と企業のミスマッチを防げる

企業側にも、求職者と企業のミスマッチを防ぎ効率的に中途採用や新卒採用につなげられるという利点があります。ミスマッチが最小限になるので、時間を割いて面接を行なった求職者が突然応募をキャンセル…といった事態も防げます。面接の前にある程度人材をふるいにかけられますので、より精度の高い選考が行えるでしょう。結果的に早期退職者の減少にもつながります。

転職志望者に会社の存在をアピールできる

面談を通じて自社をアピールすることができるため、認知度や好感度のアップにつながります。潜在的応募者の確保につながりますので、ダイレクトハンティングが必要な企業にも有効です。カジュアル面談の際は、良いところをアピールするだけでなく、現状の課題と不足している人材などを正直に話すことで、より誠実な印象を与えられるでしょう。

応募のハードルを下げられる

一度カジュアル面談で面識を持てば、求職者もエントリーへのハードルが下がります。求職者は「どうして自分にカジュアル面談の機会を与えてくれたんだろう…」と気になっている場合が多いので、どんな部分に興味を持ったのかできる限り伝えるようにしましょう。万が一、今回のカジュアル面談で面接に至らなくても、将来ポジションに空きがでた場合、カジュアル面談の参加者が興味を持ってくれることもあります。

カジュアル面談の流れ【求職者向け】

一般的なカジュアル面談は30〜60分で終わります。カジュアル面談への主な申し込み方法は下記4種類です。

  • 就職サイトから申し込む

  • ビジネスSNSアカウントから申し込む

  • 人材サービスを通じて申し込む

  • イベントを通じて申し込む

SNSでもカジュアル面談を募集しているケースは多く見受けられます。Twitterでもよく「カジュアル面談に申し込みたい方はDMください!」なんていうメッセージをよく見かけますよね。また、一般的な面接に申し込んだ後に企業側から「まずはカジュアル面談から始めましょう」と打診されることもあります。

公にカジュアル面談を募集していないが、ぜひ臨んでみたいという方は「貴社の〇〇について詳しく知りたいと考えております。恐れ入りますが、カジュアル面談をお願いできないでしょうか」と打診してみましょう。

カジュアル面談の事前準備

1.会社の情報を集める

多くの場合、事前に企業側から会社案内の資料やWebサイトなどの資料が送られてきます。面談前に確認しておくことで前提知識を踏まえた上でのやり取りができ、無駄な時間を過ごすことが少なくなります。当日踏み込んだ会話ができるよう、リサーチは入念に行いましょう。

2.企業への質問を用意する

資料を確認した上で質問があればまとめておきましょう。業務に関する質問、社風に関する質問、福利厚生に関する質問など、テーマ別に分けておくとわかりやすいです。また、当日スムーズに会話ができるよう、質問の練習をしておくとよいでしょう。

3.キャリアの棚卸しをしてアピールポイントを整理する

キャリアを振り返り、職務経験や実績、自身の志向性などを整理することも大切です。カジュアル面談は面接の前段階とはいえ、実は選考に影響を与えている場合もあります。「カジュアル面談だと思って行ったら、実質面接だった」という失敗を防ぐためにも、もしその会社に就職を希望しているのであれば、アピールポイントも含めしっかり準備しておきましょう。(余談ですが、ごく稀に「面接だと思って行ったらカジュアル面接だった」という逆パターンもあります)

カジュアル面談の内容

1.自己紹介

カジュアル面談は簡単な自己紹介から始まります。第一印象は最初の2秒で決まってしまいますので、「あいさつと名前+名前を覚えてもらえるような一言」をハキハキと笑顔で伝えましょう。

2.カジュアル面談の目的を共有する

カジュアル面談では、企業側からこの場は選考には関係ないことや、あくまでも相互理解を深めることが目的…といった説明があります。説明を聞くだけでなく「御社のホームページを拝見し〜という事業に興味を持ったので、詳しくお話しを伺いたいと思い本日まいりました」というように自分の目的も話せると好印象です。

3.企業からの会社説明

口頭や動画などの手段で企業からの会社説明があります。不明点があればその都度確認しましょう。会社によっては各部署の担当者を同席させてくれたり、オフィス見学を案内してくれたりすることもあります。

4.求職者からの質問

カジュアル面談では、求職者が質問に答える時間があります。「仕事以外のことでも大丈夫ですよ」と言ってもらえることもあるため、たまりかしこまらずに用意した質問を伝えましょう。一概にはいえませんが採用担当者の間ではカジュアル面談における求職者と担当者の会話の割合の目安は「求職者 : 担当者=6:4」といわれています。また、キャリアに関する悩みがあればここで相談するのもアリです。その悩みを企業が解決できると、担当者から提案してもらえるかもしれません。

5.企業からの質問

カジュアル面談における企業からの質問例は下記の通りです。

  • 現在の仕事に就いた理由は?

  • カジュアル面談に参加した理由は?

  • どれくらいの就職意欲があるのか?

  • 弊社に対するイメージは?

  • 求職者のキャリアプランは?

  • 求職者が描いているスキルアップは?

  • 現在の仕事に対する課題や希望は?

カジュアル面談の「その後」パターン

1.面接に進むよう促される

場合によっては当日中に面接に進むよう提案される場合もあります。その際選考フローの説明があるはずなので、フローに従ってエントリーを進めましょう。万が一お断りをしたい場合は、メールや電話で辞退する旨を伝えてください。

2.面接に進むかどうかの判断を求職者に委ねられる

カジュアル面談後なにも案内がない場合は、面接に進むかどうかの判断が求職者に委ねられているパターンです。面接に進んでもよいですし、辞退しても構いません。その後のフローへの案内がないというのは、求職者が求める人材でないと判断された可能性もありますし、求職者の様子を見て「自社への興味が薄い」と判断されている可能性もあります。

3.選考の一部をスキップするよう伝えられる

稀にですが、カジュアル面談後、2次面接から参加、役員面接から参加というように選考の一部をスキップできることもあります。中にはカジュアル面談後に社長面談がセッティングされ、採用に結びついた事例もあるようです。

採用率を上げるカジュアル面談のコツ5つ

採用率を上げたい

採用率を上げたい求職者がチェックすべきカジュアル面談のコツは下記5つ。

  • 企業が見るのは就職意欲・人柄・個性であると認識する

  • 企業側に目的意識をカジュアルにアピールしよう

  • 逆質問を用意しておくといざというときに役立つ

  • カジュアル面談で確認するのは「社風」と「離職率」

  • カジュアル面談が有意義であったことを伝えるとよい

万が一カジュアル面談が面接だとしても対応できるよう準備をし、企業担当者の立場に立ってどのように対応したら好印象か考えてみましょう。

企業が見るのは就職意欲・人柄・個性であると認識する

カジュアル面談の際は、できるかぎり取り繕わず自然体の態度で対応しましょう。企業も、求職者の人柄や個性などを見たいと考えているはずです。注意点としては、いくらカジュアル面談でも失礼な態度はNGであること。「カジュアル面談だから緊張しなくてよいですよ」と言われても、その言葉を鵜呑みにしてはいけません。また、ベンチャー企業の場合は、採用決定権を持つ人がカジュアル面談を担当することもあります。採用につながる可能性もありますので、本命の企業の場合は、就職意欲をきちんと示しましょう。

企業側に目的意識をカジュアルにアピールしよう

企業の担当者は忙しい中、時間を割いてカジュアル面談を実施しています。お互いに「意味がない」という感想を持たないように、「今回は御社の〜や〜について詳しくお伺いできれば幸いです」と参加した目的はきちんと話しておきましょう。

逆質問を用意しておくといざというときに役立つ

カジュアル面談が盛り上がらないというのはよく聞かれる悩み。気まずい雰囲気を避けるためにも終始受け身の姿勢を貫くのではなく、「現在伸び率が1番良い事業は何か」「中途採用した人の経歴例」など逆質問を用意しておきましょう。逆質問はWebサイトに掲載されているような内容ではなく、社風や企業文化などについて質問してください。

カジュアル面談で確認するのは「社風」と「離職率」

社風や離職率などの情報は、就職前に必ずチェックしたいポイントであるにもかかわらず、企業のWebサイトでは確認できません。せっかくカジュアル面談に参加したのなら、社風と離職率は聞いておきましょう。離職率については聞きづらいかもしれませんが、御社で働きたいからこそ気になってしまった、という点をアピールしスマートに尋ねるようにしてください。

カジュアル面談が有意義であったことを伝えるとよい

求職者だけでなく同席した担当者も、カジュアル面談が有意義だと感じてもらえたかどうか気になっています。もしプラスの感想を持てたのであれば「新しい視点を持つきっかけになりました」「〜について明確になりました」など素直に感謝を伝えましょう。担当者も人間なので、参加者にそういってもらえると嬉しくなるはずです。

カジュアル面談の注意点

求職者の方に向けたカジュアル面談の注意点は3つあります。

  • 服装はオフィスカジュアルかビジネスカジュアルで

  • 応募要件を満たしていなければ意味がない

  • カジュアル面談でもお礼のメールは送ろう

ここでは、カジュアル面談に臨む前に確認しておきたいポイントをみていきましょう。

服装はオフィスカジュアルかビジネスカジュアルで

カジュアル面談の服装は自由といっても、Tシャツに半ズボンというわけにはいきません。服装はフォーマルウェアを少しカジュアルダウンして、襟付きシャツやポロシャツ、ブラウスにパンツスタイルなどのオフィスカジュアルやビジネスカジュアルで臨みましょう。担当者に不快感を与えず好印象を持ってもらえるような服装がベストです。

応募要件を満たしていなければ意味がない

そもそも企業の募集要項を満たしていない場合は、カジュアル面談をしても意味がありません。いくら雑談で盛り上がっても、企業への就職を希望したとしても書類の段階で落とされてしまうからです。また、募集しているポジションと自分が挑戦したいポジションが異なる場合も、カジュアル面談が無駄になってしまう可能性があります。

カジュアル面談でもお礼のメールは送ろう

求職者と企業が対等であるカジュアル面談でも、基本的なビジネスマナーは必要です。カジュアル面談での情報は社内で共有され、今後の選考の参考にされます。カジュアル面談が終わったらお礼のメールを送り、ビジネスパーソンとして失礼のない対応を心掛けましょう。また、お礼のメールを送ることで企業への志望度の高さを示すことができます。

カジュアル面談の効率化に「Notta」を活用しよう

Nottaは高精度なAIが搭載されている文字起こしツールです。日常会話であれば8割の精度で書き起こしができ、1時間程度の録音も5分ほどでテキストができます。

面談の効率化

例えばカジュアル面談に臨む求職者、企業担当者の方は下記のようなシーンで「Notta」を活用できるでしょう。

  • カジュアル面談を録音しながらリアルタイム文字起こしする

  • テキスト化したカジュアル面談のデータを社内で共有する

  • テキスト化したデータを英語や中国語に翻訳し、外国人社員と共有する

  • 求職者が音声を文字化しデータを就職活動の記録として保存する

  • 求職者がカジュアル面談を音声と文字の両方で記録し面接資料として活用する

ちなみにNottaはZOOMやMicrosoft Teamsと連携して、オンラインでのやり取りをそのまま録音+テキスト化できますので、オンラインでカジュアル面談が行われる場合も活用できます。

会話を句読点も自動的に入れてテキスト化!

Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。

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まとめ

カジュアル面談とは、企業と求職者がカジュアルな会話を通して相互理解を深め、お互いのミスマッチを防ぐための取り組みです。カジュアル面談の結果、面接に至らなかったとしても、見聞を広げたりキャリアを見直したりするきっかけになるでしょう。「雑談ばかりで意味がない」と感じる方もいるかもしれませんが、求職者にとっては次の面接につながる貴重な機会、企業にとっては自社をアピールし将来的な採用につなげる貴重な機会です。カジュアル面談の記録を効率的に取りたい求職者の方や担当者の方は、ぜひNottaを活用してくださいね。

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