ChatGPTの統計データ

【2024年最新】ChatGPTの主な統計データについて解説!直面する課題や今後の予測も!

ChatGPTとは、2022年11月にOpenAIがリリースしたAIチャットボットです。無料で利用できる革新的なサービスとして大きな注目を集め、さまざまな業界やSNSなどで大きな話題となりました。

2023年3月には、従来よりも大きく性能を向上させた「GPT-4」がリリースされ、多くのユーザーがその出力精度に驚きの声をあげています。また、2023年9月には、音声・画像認識機能の搭載を発表し、より本格的な生成AIを体験できるようにもなりました。

実は巷でGPT-4の後継モデル「GPT-4.5」「GPT-5.0」のリリースが噂されています。一体、今回はどのようなアップデートでユーザーの心を掴むのでしょうか。非常に楽しみといえるでしょう。

そこで今回は、これまでのChatGPTの凄みをおさらいすると同時に、ChatGPTの主な統計データや直面する課題、今後の予測などについて解説します。今後、ChatGPTの利用を検討されている方は、ぜひご一読ください。

ChatGPTとは?

ChatGPTとは、2022年11月にOpenAIがリリースしたAIチャットボットです。テキストとコードの膨大なデータセットでトレーニングされているので、さまざまなタスクをさまざまなパターンで実行できます。(※最新バージョンは2023年3月15日にリリースされたGPT-4

【GPT-4で具体的にできること】

項目 概要
質疑応答 事実に基づく質問や創造的な質問などに
有益な情報を出力
テキストの要約・翻訳 長いテキストを短く要約可能。
日本語や英語、中国語、ポルトガル語、フランス語、
ドイツ語、イタリア語、ロシア語、スペイン語など
50以上の言語に対応
クリエイティブコンテンツの生成 小説や詩、プログラミングコード、スクリプト、
音楽作品、電子メール、手紙などを生成可能
音声・画像認識機能 音声入力や画像のアップロードが可能。
内容に応じて適切な情報を出力

ChatGPTの主な統計

以下では、ChatGPTの主な統計について5つの観点から解説します。

1

1.ユーザー数は?

表1:chat.openai.comのトラフィック(※2023年12月)(※全トラフィック)

chat.openai.comのトラフィック

(出典:SimilarWeb

2022年11月30日に公開されたChatGPTは、驚異的なスピードで世界中に広がり、わずか5日後の2022年12月4日にはユーザー数が100万人を超え、2023年1月には1億人を超えたといわれています。また、OpenAIの最高経営責任者(CEO)サム・オルトマンによると、2023年〜2024年にかけてChatGPTには週に1億人以上のユーザーが押し寄せているそうです。また、SimilarWebで「chat.openai.com」の月単位のトラフィック(2023年12月)を確認すると、約15億人以上が訪問しているというデータが確認できました。

表2:主要なオンラインサービスが100万人に到達するまでにかかった時間の比較

100万人に到達

(出典:100+ Incredible ChatGPT Statistics & Facts in 2024

表2を見ると分かるように、ChatGPTのユーザー数の伸びは他のアプリに比べて驚異的です。それだけ、世界中の人々がChatGPTに興味・関心を示しているということが分かります。なお、ChatGPTのiOSアプリはリリース後、わずか3週間で500万ダウンロードを達成しています。

2

ユーザーの属性は?

全世界のユーザー属性

表3:chat.openai.comのユーザー属性(※2023年12月)

ユーザー属性

(出典:SimilarWeb

表3を見ると、全世界における「chat.openai.com」のユーザー属性は、55.88%が男性、44.12%が女性となっています。また、訪問者の年齢の分布を見ると、25 - 34歳が最も多く(33.43%)、次いで18 - 24歳(28.07%)、35 - 44歳(18.43%)というデータが確認できます。

日本のユーザー属性

表4:ChatGPTの性年代別認知・利用率(関東地方の15~69歳を対象)

ChatGPTの利用率

(出典:NRI「インサイトシグナル調査」2023年4月15〜16日

では、日本のユーザー属性はどうでしょうか。限定的ではありますが、野村総合研究所が2023年4月15〜16日にかけて関東に住む15〜69歳を対象に実施したネットアンケート調査における「ChatGPTの性年代別認知・利用率(表4)」を見ると、ChatGPTを認知している人の比率が61.3%、実際に利用したことがある人の比率が12.1%でした。また、性別で見ると、認知率は男性が70.9%、女性が50.9%、利用率は男性が17.7%、女性が6.2%という結果でした。

3

ユーザーの主な職業は?

表5:職業別に見たChatGPT利用率(関東地方の15~69歳を対象)

ユーザーの職業

(出典:NRI「インサイトシグナル調査」2023年4月15〜16日

では、職業別の利用度合いはどうでしょうか。先ほども登場した野村総合研究所が行ったネットアンケート調査における「職業別に見たChatGPT利用率(表5)」によると、学生(21.6%)と教職員(20.5%)の利用率が高くなっています。次いで会社役員(17.2%)、会社員(16.7%)、そして自営業(14.5%)です。逆に利用率が低いのは、専業主婦(4.1%)やパート・アルバイト(2.4%)という結果が確認できます。

4

トラフィックは?

①国別トラフィックシェア

表6:chat.openai.comの国別トラフィックシェアTop5(※2023年12月)(※全トラフィック)

国別トラフィックシェア

(出典:SimilarWeb

ここでは、日本と他国の利用状況を比較してみましょう。表6を見ると、1位はアメリカ(10.99%:前月比-8.36%)、2位はインド(8.53%:前月比+2.13%)、3位が日本(5.68%:前月比+0.55%)4位はインドネシア(4.90%:前月比-17.60%)、5位はフランス(3.37%:前月比-8.46%)となっています。日本の順位は3位ですが、人口規模を考えると、その利用度合いは、アメリカ、インドに比べて比較的高いといえるでしょう。

②トラフィックのソースチャネル

表7:chat.openai.comのチャネル別トラフィック概要(※2023年12月)(※全トラフィック)

トラフィックのソースチャネル

(出典:SimilarWeb

表7を見ると、トラフィックのソースチャネルについては、公式サイトに直接アクセスする方(78.15%)が最も多く、次いでオーガニック検索(17.30%)、リファラル(2.51%)、ソーシャルメディア(1.92%)、そしてメール(0.12%)となっています。

③トップオーガニックキーワードのトラフィック

全世界:

表8:chat.openai.comの上位のオーガニック検索キーワード(※2023年12月)(※デスクトップのみ)

キーワードのトラフィック

(出典:SimilarWeb

表8を見ると、2023年12月において、ChatGPTへのアクセスには約16,600のキーワードが使用されていることが分かります。最もよく検索されるキーワードは「chatgpt」で、月間検索数は約3410万回です。これに続くのは「chat gpt」で約2170万回です。中には、誤字の「chat gtp」が約56万回、「chat gbp」が約42万回ありました。

日本:

④ソーシャルトラフィック

表9:chat.openai.comのソーシャルトラフィック(※2023年12月)(※デスクトップのみ)

ソーシャルトラフィック

表9を見ると、2023年12月におけるソーシャルトラフィックで最も多かったのはYouTube(63.94%)でした。次いでTwitter(8.11%)、Facebook(7.82%)、Whatsapp Webapp(5.23%)、そしてLindedin(4.49%)でした。なお、ソーシャルトラフィックはトラフィック全体の0.46%(420万回)の数値になっています。

5

収益は?

表10:2016年〜2021におけるOpenAIの各年度年間収益

OpenAIの各年度年間収益

(出典:100+ Incredible ChatGPT Statistics & Facts in 2024

表10を見ると、OpenAIの年間収益は2016年度が約13,802,074ドル、2017年度は約33,228,665ドル、2018年度は約49,968,631ドルにまで上昇しました。しかし、2019年度は約31,932,729ドルと減少、2020年度は約3,481,784ドルと大幅に減少し、2021年度には11,728ドルにまで減少してしまいました。

収益に伸び悩むOpenAIでしたが、2022年11月のChatGPTのリリースをきっかけにその収益は爆増。多くの企業の需要に牽引されたことで、2023年10月時点で収益は約13億ドルに、2023年末にはさらに23%増の約16億ドルの年間収益を達成したと発表されました(※)。

OpenAIにとって、10億ドルの収益は大きな節目であり、今後のAI分野における投資の拡大やさらなる革新につながる期待が持てる数値といえるでしょう。

※参考:OpenAI’s Annualized Revenue Tops $1.6 Billion as Customers Shrug Off CEO Drama|The information

ChatGPTが直面する課題

ChatGPTは依然として開発中であり、さまざまな課題に直面しています。ここではChatGPTが直面する課題について3点解説します。

1

偏見の助長

ChatGPTは、トレーニングに使用されたデータセットに含まれる偏見を反映する可能性があります。例えば、トレーニングデータに男性の声の音声データが偏っていると、ChatGPTは男性の声の方が好意的に聞こえるようにテキストを生成してしまう可能性があるのです。

2

誤った情報の創出

Googleの「Bard」とは異なり、ChatGPTは外部リンクやインターネットにリアルタイムでアクセスできません。基本的にChatGPTはデータベースを検索して出力を生成します。つまり、データベースに誤った情報や古い情報が含まれていると、その誤った情報や古い情報を基に出力を生成してしまう可能性があるのです。例えば、「現在の日本の総理大臣は誰ですか?」と質問すると、「菅義偉」と出力されます。

3

安全性の確保

ChatGPTは、悪意のある目的で使用される可能性もあります。例えば、ChatGPTで偽のニュース記事やソーシャルメディアの投稿を生成したり、サイバー攻撃を支援したりする可能性があります。これらの課題を解決するために、OpenAIは、ChatGPTのトレーニングデータの偏りを軽減するための取り組みや、誤った情報を検出するための技術開発を進めています。また、安全な使用に関するガイドラインの作成や、悪意のある使用を防ぐための取り組みなども行っています。

ChatGPTの今後の予測

ここでは、ChatGPTの今後の予測について4つの観点で解説します。

1

複雑な対話に対応

OpenAIの研究者は、出力の一貫性や関連性を高めるために、ChatGPTが長い文章や前後の会話から文脈を理解できる能力の強化に取り組んでいます。例えば、入力した文脈からユーザーの感情や意図を理解し、それに応じて適切な応答を返せるようになることが期待されています。

2

常識推論の向上

将来的に、ChatGPTはこれまで以上に優れた常識推論機能を備え、暗黙知や直感的な理解を扱える可能性があります。人間の経験や暗黙知を理解する必要があるシーンでも、より有益な応答を返せるようになるかもしれません。

3

リアルタイムの情報へのアクセスとライブリサーチ

ChatGPTは、AI言語モデルの発達により、これまでできなかったリアルタイムの情報へのアクセスやライブリサーチが実現する可能性があります。より正確かつ最新の情報に基づいた出力が期待できるでしょう。

4

GPT-4.5・GPT-5の未来

GPT-4.5・GPT-5とは、GPT-4の後継モデルです。OpenAIはすでに開発を進めており、2023年12月にトレーニングを完了する予定との噂がありました。しかし、CEOのOpenAIの最高経営責任者(CEO)サム・オルトマンはこの噂を否定しています。

さらなる飛躍が期待されるChatGPTですが、今後のアップデートではどのようなことが期待できるでしょうか。

【主に期待されていること】

  • パラメータの大幅な増加

  • 文字・音声・画像に加え、映像も理解できる能力

  • ビデオゲームや映画、3D環境全体を自動で生成する能力

  • ロボットに搭載されることで、日常生活の多くのシーンで人々をサポート

  • 自律的に学習して進化し続けるAIモデル

  • 未来を予測し、仮想世界を創造する能力

  • 医療や科学、ビジネスを変革

  • パーソナライズされたバーチャルアシスタントとしての活用

なお、GPT-4.5・GPT-5の具体的なリリース日については公式な発表がなく、2024年後半または2025年にリリースされるのではないかと推測されています。詳細は公式の発表を待ちましょう。

ChatGPTに関するよくある質問

ChatGPTは誰によって開発されましたか?

ChatGPTは、OpenAIによって開発されました。OpenAIとは、アメリカの非営利研究団体で、安全で倫理的な人工知能の開発を目指しています。また、OpenAIの共同創設者の一人「イーロン・マスク氏」も、その開発に貢献しています。

ChatGPTは主にどのようなことに活用されていますか?

ChatGPTは主に以下のようなことに活用されます。

項目 具体例
プログラミング ・コード補完
・エラー処理
・コード最適化
・プログラミング言語の学習
マーケティングと販売 ・市場調査
・競合分析
・売上予測
・アップセルとクロスセル
教育 ・個別最適化学習
・チュータリングとメンタリング
・査定と評価
・遠隔学習
ヘルスケア ・患者のトリアージと診断
・薬剤管理
・メンタルヘルスサポート
・医療研究

ChatGPTの精度はどの程度ですか?

ChatGPTは、トレーニングデータに含まれる情報に基づいてテキストを生成します。しかし、トレーニングデータに誤った情報や古い情報が含まれている場合は、誤った情報や古い情報を基に出力を生成する可能性があります。また、ChatGPTはまだ開発中なので、完全に正確な情報を出力できるとは限りません。

ChatGPTの代替となるAIツールはありますか?

ChatGPTの代替となるAIツールには、例えば、以下のようなものがあります。

  • コンテンツ作成:Jasper Chat、Chat by Copy.ai、Zenochat、ChatSonic

  • Web検索:Microsoft Bing AI、Google Bard

  • プログラミング自動補完:Amazon CodeWhisper、GitHub Copilot

  • YouTube要約・翻訳・リアルタイム文字起こし:Notta

cta3
いつでも、どこでも音声を文字にする。

Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。

結論・まとめ:ChatGPTの今後のアップデートとさらなる飛躍に期待しよう!

今回は「ChatGPT」に焦点を当て、その概要や主な統計データ、直面する課題、今後の予測などについて解説しました。

今後のアップデートでさらなる飛躍が期待されているChatGPT。その使用率は年々増加しており、今後もさまざまな分野や業界で活用されていくでしょう。この機会に自社のビジネスにもChatGPTを活用し、自社の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。

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