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デジタル技術を用いてビジネスモデルや業務フローを変革する取り組みであるDX(デジタルトランスフォーメーション)は、近年あらゆる企業で推進されています。DXを成功させるには、DXの推進に必要なスキルやマインドを持つ「DX人材」が欠かせません。この記事ではDX人材の定義や職種、必要スキル、役立つツールなどについてご紹介します。
DXとは「Digital Transformation」の略で、Transformationは「変容」を意味します。つまりDXを直訳すると「デジタルによる変容」という意味です。デジタル技術を用いることで、ビジネスや生活をより良く変容させていくことを指します。
ここまで聞くと、IT化と同じでは?と思う方も多いかもしれません。一般的にIT化とは、業務プロセスの効率化のためにデジタル技術やデータを活用することを指します。一方DXは、デジタル技術を活用することでビジネスモデルや組織そのものに変革をおこす取り組みです。つまりIT化はDXを実現するための手段であると言えます。
DX人材に明確な定義はありませんが、経済産業省による「DXレポート2」では「4.6 DX人材の確保」という章に以下のような記載があります。
“自社のビジネスを深く理解した上で、データとデジタル技術を活用してそれをどう改革していくかについての構想力を持ち、実現に向けた明確なビジョンを描くことができる人材”
引用元:経済産業省「DXレポート2」
つまりDXに必要なデジタル技術やデータ活用に精通し、ビジネスや組織の変革をリードできる人材がDX人材に該当するようです。
DXを実現するにはDX人材が欠かせません。今とても需要の高いDX人材ですが、その理由は「2025年の崖」という問題への危機感があります。
2025年までにDXを実現できなければ、IT人材の不足やレガシーシステムの保守切れにより多くの企業が抱えている諸問題が顕在化することが予測されます。これは国として大きな経済的損失につながる恐れがあるのです。
この2025年の崖問題を防ぐため、今DX推進が急務とされておりDX人材の需要が高まっています。
DX人材と同様に、IT人材やデジタル人材と言った言葉も近年よく使われるようになりました。似たイメージのある言葉ですが、それぞれ以下のような違いがあります。
経済産業省による「IT人材需給に関する調査」では、IT人材について以下のように定義されています。
“情報サービス・ソフトウェア企業(Web 企業等を含む)において IT サービスやソフトウェア等の提供を担う人材に加えて、ITを活用するユーザー企業の情報システム部門の人材、ユーザー企業の情報システム部門以外の事業部門において IT を高度に活用する人材、さらには IT を利用する一般ユーザー等”
つまりIT人材とはITシステムを作る人から利用する一般ユーザーまで、ITに関わる幅広い人を対象とします。
デジタル人材とは、一般的なDXに関連する先端技術(AIやIoTなど)やサービス、プロダクト、手法などについての知見や経験を持つ人を指します。DXに必要なデジタル技術に精通している人を指しますが、DXのトランスフォーメーションの部分、つまり変革についてのスキルやマインドについては問われません。
IT人材は組織内でITを活用するために必要な人材です。デジタル人材はIT人材に内包されますが、IT人材の中でもDXに必要なデジタル技術に精通し組織内で活用するための人材です。さらにDX人材は、デジタル人材の中でもDXを実現するためにビジネスや組織の変革をリードできる人材を指します。
つまり、ITシステムを構築・使用するだけの人やDXに関するデジタル技術に精通してるだけの人はDX人材には該当しません。デジタル技術に精通しつつ、変革のための取り組みを実行できる人のみがDX人材と呼べるのです。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)では、「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査」において、「DXに対応する人材」として以下の7つの職種を定義しています。
参考:IPA「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査」
プロダクトマネージャーはDXやデジタルビジネスの実現を主導するリーダー格の人材です。明確なビジョンを掲げてDXを実現するためのビジネス戦略を策定し、チームを牽引します。ITに関する幅広い知識やマネジメントスキルが必要です。
ビジネスデザイナーはDXやデジタルビジネス(マーケティング含む)の企画・立案・推進等を担う人材です。ビジネス戦略を具体的な企画や設計に落とし込みます。プロダクトマネージャーと現場のエンジニアの仲介役となることもあるため、調整力も求められます。
テックリードはDXやデジタルビジネスに関するシステムの設計から実装までを担当できる人材を指します。DX戦略をビジネスに合わせて実現可能なものに設計していきます。エンジニアチームを牽引する役割もあるため、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルも必要です。
データサイエンティストは事業・業務に精通したデータ解析・分析ができる人材です。社内外から収集したビッグデータから事業に必要なデータを抽出してビジネスに活用します。データ分析スキルのほか、数学の知識やプログラミングスキル、ビジネスへの理解も必要です。
先端技術エンジニアは機械学習、ブロックチェーンなどの先進的なデジタル技術を担う人材を指します。最新技術をビジネスへ活かし、企業の競争力を高める役割があります。最新技術は進化のスピードが速いため、常に最新情報をキャッチアップすることが求められます。
UI/UXデザイナーはDXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当する人材です。ユーザー体験やユーザー満足度を向上させるため、ユーザーが快適に感じるシステムデザインを行います。高度なデザインスキルや情報収集スキルが必要です。
エンジニア/プログラマはシステムの実装やインフラ構築・保守等を担う人材です。テックリードによる設計をもとに、実際にシステムの実装やインフラの構築、運用開始後の保守までを担当します。プログラミングスキルやソフトウェア、ハードウェアに関する幅広い知識が求められます。
DX人材にはデジタル技術を使いこなすハードスキルと、チームをリードするソフトスキルの両方が求められます。
DXは組織の体制や社内文化、ビジネスプロセスに変革をおこし新しいビジネスモデルを確立する取り組みです。大きなプロジェクトになるため、先導するDX人材には高いプロジェクトマネジメント力が求められます。
DX戦略を実現するための具体的な企画を立案し、ビジネスモデルやビジネススキームを構築するスキルが求められます。プロダクトマネージャーや現場のエンジニアなどあらゆる関係者と調整を進めるため、コミュニケーション力も必要です。
DXを推進するにはデータをもとに意思決定や判断を行う必要があります。ビジネスにおいてもデータドリブンの考え方が重要視されてきており、企業間の競争にデータ活用は欠かせません。そのためDX人材にはデータサイエンス、データマネジメントのスキルが求められます。
DX人材には常に最新の技術や動向に合わせてビジネスを変革し続けることが求められます。そのため常にAIやブロックチェーンなどに代表される先端技術についての情報をキャッチアップし続けることが重要です。
DX人材はスキルや知識だけでなく、マインドセットも重要な要素とされます。DX人材に必要なマインドセットを3つ紹介します。
DXは一部の社員だけで行うのではなく、企業全体で取り組むものです。そのためDX人材には周囲を巻き込みプロジェクトを率いるリーダーシップが必要不可欠です。一人でも多くの人が積極的に取り組むことで、DXの成功率は飛躍的に向上します。
DXを成功させるためには正しい課題の設定が欠かせません。もし設定した課題に誤りがあれば、最新のデジタル技術を用いても効果は見込めないでしょう。ニーズや問題点を正しく把握しあらゆる視点から熟考した上で、慎重に課題を設定しましょう。
「自ら課題を解決したい」「新たなビジネスを生み出したい」という主体性や、進化の速いデジタル技術のトレンドを積極的にキャッチする好奇心も重要です。リードするDX人材が主体性と好奇心を持って積極的に取り組むことで、DXは良い結果につながりやすい傾向があります。
DXを始める第一歩として、自動文字起こしツールのNottaで組織内の古い文化に変革を起こしてみてはいかがでしょうか?たとえば会議の議事録を担当者が手作業で文字起こしをして記録しているとしたら、まずはそこから改善できます。
NottaはAIを搭載した高精度な自動文字起こしツールです。会議の音声をインポートすることで、リアルタイムで会議の内容をテキスト化できます。話者の特定や句読点の挿入も自動で行うため、正確な記録をそのまますぐにチームメンバーに共有することも可能です。無駄な作業時間を省き、コアな業務に集中できるようになるため生産性が向上します。
わざわざ人が行う必要のない作業はツールで自動化し、企画の立案やディスカッションなど、頭を使う作業に集中しましょう。このような考え方を組織内に広めることで、DX人材の育成にも役立ちます。
今回はDX人材の定義や必要性、職種、必要スキルなどについて紹介しました。2025年の崖問題への懸念もあり、DXへの取り組みは急務とされています。しかし、DX人材が不足していることも深刻な問題です。
そのためDX人材の定義や必要スキルを理解したうえでご自身でDX人材を目指す、もしくは社内に育成・獲得することをおすすめします。まずはDXの第一歩として、Nottaを社内へ導入して業務の効率化から取り組んでみてはいかがでしょうか。