ペーパーレス化の実現方法とは？メリット・デメリットやポイントを徹底解説！

更新日：2022-06-096分

ペーパーレスの基礎知識ペーパーレス化が推進される理由ペーパーレス化推進の現状ペーパーレス化の対象となる書類は？ペーパーレス化のメリット・デメリット紹介ペーパーレス化推進のポイントまとめ

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ペーパーレス化とは、紙媒体をデータ化して活用・保存することを指します。

近年、多くの企業でペーパーレス化が推進され始めています。

今回は、「ペーパーレス化」に焦点を当て、その概要や推進状況、対象書類、メリット・デメリット、実施ポイントなどについて解説します。

現在ペーパーレス化に興味のある方や今後検討している方はぜひご一読ください。

ペーパーレスの基礎知識

ペーパーレス化とは？

ペーパーレス化とは、紙媒体をデータ化して活用・保存することを指します。

特にビジネスにおいては、業務の効率化や経費コストの削減を目的とした施策として浸透しています。

現状と課題

現代ビジネスでは、業務で扱う情報のほとんどをデータ化することができます。

にも関わらず、未だ紙媒体で業務をこなす企業が多いことも事実です。

では、ペーパーレス化が進みきらない理由はなんでしょうか。

それは、以下のような理由が考えられます。

社員の大半が紙媒体に慣れている(データ文書に慣れていない)
ペーパーレスが社内全員に浸透していない
現行業務の電子化が困難(ハンコ文化など)
情報漏洩などのセキュリティに不安がある

確かにデータ化された情報を扱うためのデジタル機器やソフトウェア、社内LANの構築などは専門的なスキルや知識が必要ですし、導入コストもかかります。

そのため、会社全体でペーパーレス化を実現するには、さまざまな課題点が残ると言えるでしょう。

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ペーパーレス化が推進される理由

さまざまな課題点が残るペーパーレス化ですが、それでもなお、多くの企業が推進し続けています。ここでは、推進される理由を2つの観点から考察します。

ビジネスにおける必要性

ペーパーレス化を導入すれば、業務の効率化や経費コストの削減などさまざまなメリットが期待できます。

また、フリーランスやリモートワークなどの新時代の働き方に対応するという観点からも必要な取り組みと言えるでしょう。

環境保全における必要性

紙を生産するには、原料となる森林が必要です。

そのため、多くの森林伐採が必要になります。

また紙の生産時に発生する二酸化酸素が、地球温暖化を促進させてしまうということも懸念されています。

そのため、できるだけ紙を削減するという環境保全の観点からもペーパーレス化は推進されているのです。

ペーパーレス化推進の現状

75.7%の企業がペーパーレス化に着手

「ペーパーレス化に伴う2021年度予算に関する意識調査」によると、「2020年に社内のペーパーレスの推進を実施したか？」という質問に対し、「積極的に行った」が36.1%、「ある程度行った」が39.6％という回答でした。

つまり、計75.7%の企業がペーパーレス化を導入したということになります。

ペーパーレス化が進まない理由

多くの企業がペーパーレス化を推進する一方、なかなか気乗らない企業があるのも事実です。ここでは、ペーパーレス化が進まない理由について3つの観点から考察します。

初期コスト

ペーパーレス化に伴う新システムの導入や環境整備、セキュリティ対策、デバイスの用意をするとなると、大規模な導入コストがかかります。

そのため、経済的余裕がないベンチャー・中小企業にとって、逆に重荷になる可能性があるのです。

ITリテラシーの差

社員間のITリテラシーに差があることで、ペーパーレス化が進まないケースもあります。

特に、長年紙媒体に慣れてしまっている年配者は、最新機器に不慣れな場合があり、ペーパーレス化に抵抗を感じる方が少なくありません。

システム障害への不安

システムエラーや自然災害などによるデータ破損への不安から、ペーパーレス化に踏み切れない企業もあります。

たとえば、肝心な場面でサーバーがダウンし、データが閲覧できなくなったことでトラブルになるのではないかという懸念が挙げられます。

ペーパーレス化の対象となる書類は？

ここでは、ペーパーレス化の対象となる書類について4点解説します。

ビジネス文書

現代では、電子帳簿保存法やe-文書法の影響から、従来、紙保管が義務付けられていた書類もデータとして保存・管理できるようになりました。

会議資料

近年、Web会議やオンラインミーティングが普及したことで、紙媒体を使用しない会議が注目を集めています。会議の度に人数分の資料を印刷・配布する手間や紙の経費コストを削減できます。

パンフレットやカタログ

パンフレットやカタログもデータ化の対象です。

営業の際は、パンフレットやカタログのデータが入ったデジタルデバイスだけ持ち運べば問題ないですし、内容に関する情報のアップデートも簡単に行えます。

チラシ等の販促物

紙の場合、一度デザインしたチラシに修正を加えるとなると、再び新しいチラシを印刷する必要があります。

データ化されたデザインであれば、臨機応変に何度でも修正でき、作業を効率化できます。

※ペーパーレス化の対象外になる文書

ペーパーレス化の対象から外れる文書も存在することも把握しておきましょう。

【「e-文書法」に記載されたペーパーレス化の対象外書類】

緊急時、即座に閲覧が必要な書類
（例）船舶に備える手引書など
現物性が高い書類
（例）免許証・許可証など

ペーパーレス化のメリット・デメリット紹介

ここでは、ペーパーレス化のメリット・デメリットについてそれぞれ5点ずつ解説します。

メリット

①コスト削減

重要書類を紙媒体で運用・管理している場合、以下のような経費コストが発生します。

紙代
印刷代
印刷機器のメンテナンス費用
文書の郵送・運搬費用
文書廃棄費用（シュレッダー、廃棄業者の費用など）

紙媒体をデータ化すれば、上記のような経費コストを確実に削減することができます。

また、文書を保管する場所も縮小できるため、場合によってはオフィスの賃料すらも削減できる可能性があります。

②業務効率化・生産性向上

企業では、各種申請や稟議といった手続き業務が頻発します。

ペーパーレス化を導入すれば、以下のような業務を効率化でき、生産性向上につながる可能性も高いです。

文書作成の効率化	文書管理・保管の効率化	回覧や承認作業の効率化
データ化された文書は、チェックツールで自動チェックできる。修正箇所もマーキングされるため、業務効率化につながる。	データは物理的なスペースではなくサーバー上に保管できるため、過去文書の検索が簡単。また時間や場所を問わず出力できるため、文書管理・保管業務を効率化できる。	ネットワークを介して文書を回付でき、時間や場所を問わず閲覧・承認可能。