業界トップの正確率で作業効率爆上げ!
人は五感による情報の約8割を視覚から得ているそうです。このことからも、いかに視覚的なアプローチが大切なのか理解できます。今回はノートを使ったタスク管理術について解説しました。ノートを使うことで特定の業務をビジュアル化でき、タスク管理がより効率的になります。ぜひ実際の業務に活かしていきましょう。
タスク管理とは、やらなければいけないタスクを細分化し、誰に割り振るのか、いつ取り組むのかなどを管理することです。タスク管理を行うことで、業務の抜け漏れを防ぎ、作業時間を短縮できるだけでなく、業務の優先順位も把握しやすくなります。ここでは、ノートを使ったタスク管理に役立つ4つの方法をみていきましょう。
<ノートを使ったタスク管理>
Todoリストを使う
付箋でカンバンボードを作成する
重要度・緊急度のマトリクスを作成する
日報を活用する
Todoリストとは、やるべきことを箇条書きで書き出したリストのこと。完了したらチェックを入れることで、チェックが入っていない項目が未完了のタスクだと視覚的に理解できます。
Todoリストを作るポイントは「自分で完結できるタスク」と「そうでないタスク」を分類すること。例えば「プレゼンの資料作成」は自分だけで行えるため見通しが立てやすいですが「プレゼンの資料を部長に確認してもらう」は、部長の抱えるタスクやスケジュールによって即座に対応してもらえるのか、時間がかかるのか判断できません。
他者の仕事スピードまではコントロールできないため、時間がかかる可能性があることを想定してタスクを分類しましょう。そうすることでTodoリストの精度を上げ、具体的なシミュレーションをしながら仕事が進められます。
「カンバン」とはアジャイル開発(ソフトウェアやアプリ開発における手法の一つ、小さなタスク単位で実装とテストを繰り返していく)におけるタスク管理方法です。カンバンとは日本語の「看板」のことで、行動のきっかけとなる視覚的なサインを指します。
「カンバンボード」はカンバン方式でタスクを並べたものです。「未処理」「To-Do」「進行中」「完了したこと」という4つの項目を設定し、下記のようにタスクを付箋で加えていきましょう。「未処理」には頭に思い浮かんだことをメモ書き程度に、「To-Do」には実際に着手すべきことを整理して入れていきます。付箋の色で優先順位を区別するのもおすすめです。
カンバンとよく比較される手法に「スクラム」がありますが、スクラムがどんどんタスクに着手できるのに対し、カンバンにはタスク上限を設けるため、同時に多くのタスクに取り組むことはできません。
マトリクスとは情報を縦と横の軸に書いて整理する方法です。時間をかけて多くのタスクを行うのではなく、効率化を徹底して仕事の濃度を上げることで生産性を上げたい方はぜひチェックしてください。
タスクの重要度は、プロジェクトや業務の成功に関わるかどうかで判断してください。タスクを完了しないとチームの業務に影響が出てしまうものや、プロジェクトの流れを止めてしまうものなどは重要度が高いといえます。
締め切りが近いかどうかで判断されるのが緊急度です。また、タスク完了にかかる時間が不鮮明で長時間かかる可能性のあるものは、緊急度を高くしておくと安心でしょう。具体的な期限がある場合はマトリクスに書き込んでください。
タスク管理のマトリクスでは、縦軸を重要度、横軸を緊急度としタスクを4つの領域に分類します。下記の図のように、左上が最も重要度・緊急度ともに高いもの、右下が最も重要度・緊急度ともに低いものです。こうしてタスクをマトリクス化することで、やらなくてよいタスクのあぶり出しが容易になります。
必ず取り組むべきことは重要度の高いものとして、期限が限られているものは緊急度が高いものとして管理します。重要度と緊急度を考慮し、①→②→③→④の順番で取り組んでいきましょう。マトリクスの良いところは、タスクを振り分ける軸が明確なのでタスクの優先順位の分類に時間がかからないところです。
日報はその日の振り返りとして終業時に記入する方も多いかもしれませんが、始業前にやるべきことを書き込むことでタスク管理ツールにもなります。
日報には重要な事柄だけを書き込みます。日報はすでにフォーマットが決まっているため、細かく書き込むと見落としが発生してしまうからです。
書き込んだタスクは、締め切りに応じて並び替えます。期限がないものや同僚の業務の進捗状況によって期限が変わるものは、取り急ぎ優先度を下げておいてください。
完了したらチェックを入れるのを忘れないようにしましょう。未完了タスクは明日のタスクになりますので、そのままにせずしっかり把握してください。
バレットジャーナルとは、バレット「・」を使って思考やタスクを管理する手帳術です。手帳を活用するため、日付とタスクを一緒に管理できる点がメリット。また、バレットジャーナルではタスク以外にも、スキルアップのために読みたい本、仕事に対するちょっとした感想など、自由に書き込める点が魅力的です。
目次・半年・1ヶ月・1年という4つのコンテンツで包括的にタスクを管理する方法で、仕事のタスク管理にも応用できます。バレットジャーナルの特徴は「KEY」と呼ばれる記号でタスクを分類すること。例えばメモ書きは「ー」予定は「◯」など重要度や緊急度を記号で表します。
バレットジャーナルはタスクの数が多い方やマルチタスクが苦手な方に最適です。ノートに手書きで残すためいつでも見返せ、思考を整理したり課題解決をしたりする際に活躍します。
バレットジャーナルに必要なのは手帳とペンだけ。毎日使うものですので、使いやすさを重視して選びましょう。また、無理のない習慣化のために「朝食後に」「会社に着いたらすぐに」など書き込む時間帯を決めておくことをおすすめします。
バレットジャーナルの基本コンテンツは下記4つです。
INDEX(インデックス)
Future Log(フューチャーログ)
Monthly Log(マンスリーログ)
Daily Log(デイリーログ)
インデックスは目次のこと。すぐに該当のページが開けるように付箋などを活用するのもおすすめです。フューチャーログには6ヶ月分の予定を書き込んでいきます。変更が多くなる項目ですので、すぐに消せるシャーペンやフリクションで書くとよいでしょう。
マンスリーログは1ヶ月の予定を記すページです。その月に達成したい目標を記すと、その月の振り返りがしやすくなります。KEYと呼ばれる記号を使うのはデイリーログのコンテンツです。その日の予定やタスク、課題などを書き込んでいきましょう。
デイリーログで使う基本的なKEYは下記の通りです。
・ | すぐに実行できるタスク |
- | メモ書き |
〇 | ミーティングや商談などの重要な予定 |
* | 重要なこと |
! | アイデア |
× | 完了したタスク |
> | 特定の日程に移動したタスク |
< | いつかやるべきこと |
基本的なKEYに加え、オリジナルのものを加えても構いません。もしタスクが多くて視覚的な理解がしづらい場合は、色を変えるようにしましょう。
パソコンでのタスク管理は近年主流となりつつありますが、ノートを使うタスク術にはノートならではのメリットがあります。特にチームではなく個人のタスク管理や課題解決にはノートが適している場合がありますので、ここでそのメリットを確認していきましょう。
ノートでタスク管理をする場合、特別なツールを用意する必要がありません。例えばタスク管理ツールを使う場合、アカウントの作成やサービスへの申し込みなど、さまざまな準備が必要です。ノートと付箋を使えば能動的に情報を取捨選択できるようになり、タスクの整理も容易になります。
ノルウェー科学技術大学の研究チームが行なった研究によると、脳はキーボードをタイピングしている時よりも手書きで文字を書いている時の方が活発になるそうです。ペンや手に伝わる紙の感触、文字が少しずつ完成されていく過程などが脳を刺激することで、脳が活性化されより記憶に残るというメリットがあります。
ノートにタスクを書き出せば、複数のタスクを一度に確認でき視覚的にタスクの量や進捗状況を確認できます。デジタルのメリットは簡単に入力できることですが、言い換えればそれは簡単に消えてしまうということ。ノートに手書きでタスクを書き込めば、修正テープや消しゴムで消さない限り簡単に消えてしまうこともありません。
ノートを使ったタスク管理術には、Todoリストや付箋カンバンボード、バレットジャーナルなどさまざまな方法があります。特にデジタルよりもアナログ派、チームのタスク管理ではなく個人のタスク管理をしたいという方には、ノートでのタスク管理がおすすめです。ノートによるタスク管理は、すぐに始められるという観点からも、記憶に定着しやすいという観点からも優れたメソッドだといえるでしょう。
Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。