ChatGPT論文要約

ChatGPTで論文を要約する具体的なやり方|プロンプト例も紹介

論文に書かれている研究方法や結果を知りたい方は、ChatGPTを活用して効率的に要約する方法を探していませんか?生成AIが台頭してからは、いかに使いこなすかが重要になっています。

そこで今回は、ChatGPTを使って論文を要約する具体的な方法を紹介します。具体的な方法はもちろん、効果的に要約するためのプロンプトや、気を付けるべき著作権についても徹底的に解説します。

大量の情報が書かれた論文を全て読まなくても、ChatGPTで要約すれば内容を簡単に把握できます。実際に使用する際の注意点も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ChatGPTの論文要約とは

ChatGPTプロンプト

ChatGPTによる論文要約とはChatGPTに論文を読み込ませ、知りたいポイントを抽出してまとめることです。膨大な量の論文を短時間で理解したうえで、重要なポイントを把握するのに役立ちます。

ChatGPTは自然言語処理の能力を活かして、論文の主要な要素を抽出し簡潔にまとめられます。具体的には、研究の目的や方法、結果、および結論といった重要な情報を自動的に識別し、要約文を生成します。これにより、論文の全体像を素早く把握することが可能になります。

ChatGPTによる論文要約は、学術研究の効率を大きく向上させる可能性を秘めています。しかし、その使用には適切な知識と注意が必要です。正しく活用することで膨大な学術情報を効率的に処理し、より深い洞察を得ることができるでしょう。

ChatGPTを使った論文要約のメリットとできないこと

メリット

ChatGPTを使って論文要約することで、時間を大幅に短縮できる点が大きなメリットです。通常1つの論文を読み込み要点を整理するには、数時間かかることもありますが、ChatGPTを使えば数分で要約を得ることができます。

また複数の論文を比較検討する際にも、非常に便利です。ChatGPTは各論文の要点を同じフォーマットで提示できるため、研究内容の比較が容易になります。さらに専門外の分野の論文を理解する際にも役立ちます。ChatGPTは複雑な専門用語を平易な言葉に置き換えて説明することができるからです。

加えて英語論文の要約や翻訳にも活用できるため、語学力の壁を越えて幅広い研究にアクセスすることが可能になります。

できないこと

ChatGPTは2022年までの情報しか学習していないため、最新の研究成果を含む論文の要約には適していません。また専門性の高い分野では、重要な細かい内容を見落としてしまう可能性があります。さらにChatGPTは与えられた情報を基に要約を生成するため、論文の内容を完全に理解しているわけではありません。そのため要約の中に、誤った解釈や不適切な省略が含まれる可能性があります。特に、数式や専門的なグラフの解釈には限界があるでしょう。

また、著作権の問題も考慮する必要があります。ChatGPTによる要約は著作権法に抵触する可能性があるため、適切な引用や参照方法を守ることが重要です。これらの限界を認識した上で、ChatGPTを補助ツールとして活用し、最終的には人間の判断と理解を重視することが大切です。

ChatGPTで論文を要約する具体的なやり方

ChatGPT を使って論文を効果的に要約するには、以下の手順を踏むことがおすすめです。

  1. 論文の準備

    まずは要約したい論文を選び、データを用意します。PDFや論文のテキストを手元に準備し、序論、方法、結果、考察など論文の構造を把握しておきます。

  2. ChatGPT へのアクセスと会話開始

    ChatGPTのウェブサイトにアクセスし、アカウントにログインします。新しい会話を開始し、論文要約のタスクに適したモデルを選択します。

  3. 入力とプロンプト設定

    PDFの論文であれば、ファイルを読み込ませることで簡単に要約を得られます。無料版でも、研究の目的、方法、結果、結論といった論文の主要な要素を抽出し、簡潔にまとめることが可能です。また特定の部分に焦点を当てた要約や、異なる視点からの解釈を求めることもできます。例えば「この論文の、方法論について300字で要約してください」といった具体的な指示を出すことで、より的確な要約を得ることもできます。

  4. 長い論文の対処法

    論文が長い場合、ChatGPTの文字制限に注意が必要です。論文を複数のセクションに分割し、それぞれを別々に要約するか、抄録、序論、結論など重要な部分を優先的に入力します。または論文の主要ポイントを自分で箇条書きにし、それをChatGPTに要約してもらう方法もあります。

  5. 生成結果の調整

    ChatGPTが生成した要約を確認し、必要に応じて調整を行います。不明確な点や詳細が必要な部分があれば、追加の質問をします。例えば「この部分をもう少し詳しく説明してください」や「この結果の意味をより具体的に述べてください」などと指示します。

  6. 内容の確認と修正

    最後に、生成された要約を原論文と照らし合わせて確認します。事実関係の誤りや重要な情報の欠落がないかチェックします。必要であればChatGPTに修正を求めるか、自分で修正を加えます。また引用や参考文献の正確性も確認し、適切に記載されているか確認してください。

効果的な論文要約のためのプロンプト例6選

ここでは、効果的に論文を要約するためのプロンプト例を紹介します。求める内容によって、ChatGPTに入力するプロンプトを調整するのがおすすめです。ここで紹介する6つのプロンプトを参考にすることで、より的確な要約ができますので試してみてください。

  • 論文のポイントと結論をまとめたい場合

  • 研究の方法と実験のやり方を知りたい場合

  • 論文の基本的な考え方と背景を知りたい場合

  • 研究結果の重要性と影響を知りたい場合

  • 弱点やこれから調べるべきことを知りたい場合

  • 専門家じゃない人にも分かるように要約したい場合

1.論文のポイントと結論をまとめたい場合

論文のポイントと結論をまとめたい場合

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この論文の主要なポイントと結論を要約してください。

要約には、研究の目的、主な発見、そして結論を含めてください。

各項目を300文字で要約してください。

このプロンプトを使用することで、論文の核心部分を短時間で把握できます。長い論文を読む時間がない場合や、複数の論文を比較検討する際に特に有用です。

2.研究の方法と実験のやり方を知りたい場合

研究の方法と実験のやり方を知りたい場合

研究手法や実験方法に焦点を当てたい場合は、以下のようなプロンプトが適しています。

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この論文で使用されている研究方法と実験手順を詳細に説明してください。

要約には、使用された技術、データ収集方法、分析手法を含めてください。

各項目を300文字で要約してください。”

このプロンプトを使うことで、研究の再現性を確認したり、自身の研究に応用できる手法を探したりする際に役立ちます。

3.論文の基本的な考え方と背景を知りたい場合

論文の基本的な考え方と背景を知りたい場合

論文の理論的背景や基本概念を理解したい場合は、次のようなプロンプトが効果的です。

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この論文の基本的な考え方と研究の背景について説明してください。

要約には、先行研究との関連性、理論的枠組み、そして研究の動機を含めてください。

各項目を300文字で要約してください。”

このプロンプトを使用することで、研究の文脈や重要性をより深く理解することができます。特に、新しい分野の論文を読む際に有用です。

4.研究結果の重要性と影響を知りたい場合

研究結果の重要性と影響を知りたい場合

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この研究の主な結果とその重要性について説明してください。

結果が当該分野にどのような影響を与えるか、また実際の応用可能性についてまとめてください。

各項目を500文字で要約してください。

このプロンプトを使うことで、研究結果の学術的・実践的意義を把握し、今後の研究や応用の方向性を考える際の参考になります。

5.弱点やこれから調べるべきことを知りたい場合

弱点やこれから調べるべきことを知りたい場合

研究の限界や今後の課題を明確にしたい場合は、次のようなプロンプトが効果的です。

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この論文の主要なポイントと結論を要約してください。

この研究の主な弱点や限界、そして今後さらに調査が必要な点について説明してください。研究設計の問題点、データの制約、結果の一般化可能性などの観点でまとめてください。

各項目を300文字で要約してください。

このプロンプトを使用することで、研究の批判的評価や将来の研究方向性を検討する際に役立ちます。

6.専門家じゃない人にも分かるように要約したい場合

専門家じゃない人にも分かるように要約したい場合

複雑な専門用語を使わずに要約したい場合は、以下のようなプロンプトが適しています。

tips

あなたは論文要約のエキスパートです。

この論文の内容を、専門知識のない高校生にも理解できるように要約してください。

専門用語は可能な限り平易な言葉に置き換え、研究の目的、方法、主な結果、そして意義について説明してください。

各項目を300文字で要約してください。

このプロンプトを使うことで、複雑な研究内容を一般の人々にも伝わりやすい形で要約することができます。研究成果を広く社会に発信する際に特に有用です。

ChatGPTによる論文要約の精度を高める5つのテクニック

1.命令・制約条件・入力を明確に分けて指示する

ChatGPTに論文要約をしてもらう際、命令・制約条件・入力を明確に分けて指示することが重要です。指示を明確にすることでAIがより正確に要求を理解し、適切な要約を生成できます。

例文は以下のとおりです。

命令:この論文を要約してください。

制約条件:300字以内で、専門用語は可能な限り平易な言葉に置き換えてください。

入力:(論文の本文)

このように指示を分けることで、ChatGPTは要約の目的、制限、そして対象となるテキストを明確に理解できます。結果として、より的確な要約を生成することが期待できます。

2.要約に求める内容を具体的に指示する

要約に求める内容を具体的に指示することで、より有用な結果を得られます。単に「要約してください」と指示するのではなく、要約に含めてほしい要素を明確に伝えることが重要です。

プロンプトの例文は以下のとおりです。

「この論文を要約してください。要約には以下の要素を必ず含めてください:

・研究の主な目的

・使用された方法論

・主要な結果

・著者の結論

・研究の限界や今後の課題」

具体的な指示を出すことで、ChatGPTはより構造化された必要な情報を含む要約を生成してくれます。またこの方法は、特定の側面に焦点を当てた要約を得たい場合にも有効です。

3.要約内容を箇条書きにするよう指示する

ChatGPTに指示をする際、要約内容を箇条書きにするよう指示することで、より明確で構造化された要約を得られます。箇条書きは情報を簡潔に整理し、重要なポイントを強調するのに効果的です。

例文は以下のとおりです。

「この論文の主要なポイントを5つの箇条書きで要約してください。各ポイントは30字以内でまとめてください。」

箇条書きにすることで論文の核心をつかみやすくなり、後で参照する際にも便利です。また箇条書きは視覚的にも理解しやすいため、複雑な内容を簡潔に伝えたい場合に特に有効です。

4.長文は分割して要約する

長い論文やPDFを要約する場合、全文を一度に入力するのではなく、分割して要約することが効果的です。ChatGPTの処理能力を最大限に活用し、より詳細で正確な要約を得ることができます。

分割方法の例は以下のとおりです。

  • 論文を序論、方法、結果、考察などのセクションごとに分ける

  • 各セクションを別々に要約するようChatGPTに指示する

  • 最後に、各セクションの要約を統合して全体の要約を作成する

分割して入力することで、論文の構造を保ちながら各部分に対して十分な注意を払えるようになります。長文を分割することで、ChatGPTの文字数制限を回避できる点もメリットのひとつです。

5.主要な出来事や要点を簡潔にまとめるよう指示する

論文の要約において、主要な出来事や要点を簡潔にまとめるよう指示することは非常に重要です。ポイントをしぼった要約をすることで、論文の本質的な内容を短時間で把握できます。

プロンプトの例文は以下のとおりです。

「この論文の主要な出来事と要点を、以下の項目に焦点を当てて簡潔にまとめてください:

・研究の目的

・使用された方法論

・主な発見

・結論と意義

・今後の研究課題」

具体的な指示をすることで、ChatGPTは論文の核心を捉えた要約を生成します。また要点を明確に示すことで、読み手が論文の重要な側面を素早く理解できるようになります。

ChatGPTを使った要約時の注意点

1.著作権の問題

ChatGPTを使用して論文を要約する際、著作権法との関係を理解することが重要です。日本の著作権法では、AIによる学習目的での利用については、著作権者の許諾なく複製等ができると規定されています。

出典:著作権法 - e-Gov法令検索

しかし、ChatGPTを使用して生成された要約文自体の著作権については、まだ明確な法的判断が確立されていません。

論文の要約や翻訳、メール文章の作成などでChatGPTを使用する場合、元の著作物を改変してコンテンツを生成する可能性があるため注意が必要です。特に、商用利用の場合はより慎重に対応しなければいけません。

ChatGPTによる要約が著作権侵害に該当するかどうかは、元の論文の著作権保護期間、要約の目的、利用方法などによって判断されます。個人的な学習目的での利用は比較的問題が少ないと考えられますが、生成結果を公開したり商用利用したりする場合は注意が必要です。

2.文字数の制限がある

ChatGPTを使って論文を要約する際、文字数の制限は重要な注意点です。ChatGPTは一度に処理できる文字数に上限があり、これを「コンテキストウィンドウ」と呼びます。

具体的には、4000トークン(約3000単語)程度の制限があります。つまり長い論文をそのまま入力すると、ChatGPTは全体を把握できず、不完全な要約になる可能性がありますので気を付けましょう。

文字数が多い論文を要約する際は、論文を分割するのがおすすめです。長い論文を複数のセクションに分け、それぞれを別々に要約してください。

また抄録、序論、結論など重要な部分を抽出して入力したり、自分で論文の主要ポイントを箇条書きにし、それをChatGPTに要約してもらう方法も有効です。

3.誤った情報の可能性がある

ChatGPTで論文を要約する際、誤った情報が含まれる可能性がありますので気を付けましょう。ChatGPTは大量のデータを学習していますが、時として不正確な情報を生成することがあります。

これは「ハルシネーション」と呼ばれ、実在しない情報を作り出してしまう現象です。例えば、論文の発表年や著者名を間違えたり、研究結果の統計値を誤って報告したりすることがあります。

出力された情報が間違っていないか確認するには、ChatGPTの出力を原論文と照合することが重要です。同じ質問を異なる方法で複数回尋ね、回答の一貫性を確認するのも効果的です。可能であれば、その分野の専門家に確認してもらうことで、より確実な情報を得られます。

ChatGPTを活用する際は、限界があることを理解し適切に対処することで、より信頼性の高い論文要約を作成できます。

ChatGPTでWeb会議の要約ができる「Notta」

Nottaのホームページ

「Notta」は音声をテキスト化できる「自動文字起こしサービス」です。ChatGPTと組み合わせて使用することで、Web会議の要約を簡単にできます。

Nottaの主な特徴として、高精度の音声解析AIを使用していることが挙げられます。この技術により、会議中のすべての発言を正確に認識し、テキストに変換することが可能です。Nottaを活用することで、オンラインで行われるミーティングや会議を正確に記録できます。

NottaとChatGPTを使ってWeb会議を要約する手順は以下のとおりです。

  • Nottaで会議を録音、テキスト化する

  • テキストをChatGPTに入力し要約

ただしNottaを使用する際にも、自動生成された要約の正確性を必ず確認し、必要に応じて人間が修正を加えましょう。Nottaは、ChatGPTの技術を活用した新しい要約ツールとして、業務の効率化に大きく貢献する可能性を秘めています。しかしあくまでも補助ツールとしての位置づけを理解し、人間の専門知識と判断力を組み合わせて使用するようにしましょう。

まとめ:ChatGPTで論文要約を始めよう

今回は、ChatGPTを活用した論文要約について詳しく解説しました。内容をまとめると以下のとおりです。

  • プロンプトはできるだけ具体的に書く

  • 生成された要約文は最終的に人間がチェックする

  • 著作権法に抵触する使い方もあることを理解する

論文要約をChatGPTで行うことは、大量の文章を読み込むことが不要になり、大幅な効率化を実現できます。一方で生成結果には十分な確認が必要なことやハルシネーションの可能性など、注意点があることも覚えておいてください。

生成AIはChatGPTのほかにも、GeminiやClaudeなど多くの種類があります。自動文字起こしサービス「Notta」なども含めた、最新の技術を活用して業務を効率化しましょう。

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Nottaが選ばれる理由は?

① 日本語特化のAIで業界トップの文字起こし正確率が実現、複数言語の文字起こしと翻訳も完璧対応

② 驚いほどの認識速度で文字起こし作業効率化が実現、一時間の音声データがただの5分でテキスト化

③ 国内唯一のGM・Zoom・Teams・Webex連携できるAI会議アシスタント、事前の日程予約から会議を成功に導く

④ AI要約に内蔵されるAIテンプレートで会議の行動項目、意思決定やQ&Aなどを自動作成
(カスタム要約テンプレートでインタビューや営業相談など様々のシーンでの効率化を実現)

⑤ 一つのアカウントでWeb、APP、Chrome拡張機能が利用でき、データの同期と共有はカンタン

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