職務要約・職務概要

職務要約・職務概要の書き方を紹介!AIツールで作成する方法も

転職市場の動向では、2017年から「異業種×異職種」への転職パターンが最多です。異業種・異職種の情報を知らない採用担当者に対しては、自身の経験やスキルをわかりやすく伝える必要があります。そのため、職務履歴書では勤務要約・職務概要をわかりやすく作成し、うまく伝える工夫が必要です。

そこで今回は、職務経歴書の勤務要約・職務概要の書き方や書く際のポイント、例文などを紹介します。AIツールで勤務要約・職務概要を効率的に作成する方法も紹介しているので、勤務要約・職務概要を書き進められない方は、ぜひ参考にしてください。

勤務要約・職務概要とは

職務要約・職務概要は、職務経歴書の冒頭に記載される、求職者の職歴全体を簡潔にまとめた要約文です。採用担当者が応募者の経験やスキルを瞬時に把握するために利用されます。

また、自分が伝えたい人物像や強みを効果的に盛り込むことで、読み手の興味を引き、職務経歴書全体への関心を高める役割を果たします。

勤務要約・職務概要が重要な理由

職務要約・職務概要は、職務経歴書において重要な役割を果たします。記載すると、自身のキャリアを簡潔かつ明確に伝え、採用担当者に良い第一印象を与えられるでしょう。採用担当者は通常、多忙な業務の合間に数多くの応募書類を確認するため、冒頭の数行に注目する傾向があります。

職務要約がわかりやすい構成になっていれば、詳細部分への興味を引き、書類全体を読み進めてもらいやすいです。自由度の高い記載内容を活用し、応募内容に関連性のある実績やアピールポイントを簡潔にまとめると、選考の通過率を高める効果も期待できます。

また、職務要約は応募者の人物像を的確に伝える役割もあるため、重要です。職務経歴書全体を通じて採用担当者が抱く印象は、どの部分に注目するかで異なります。そのため、職務要約において、伝えたい人物像や強みを端的に表現すると、自分が意図するイメージを採用担当者に正確に届けられます。

職務要約・職務概要は職務経歴書の「掴み」として機能し、採用担当者の興味を引き付ける重要なパートです。簡潔で的を得た要約があると、忙しい採用担当者にとっても読みやすく、他の応募者との差別化を図れます。

職務履歴書の勤務要約・職務概要を書く前の準備3つ

職務履歴書における職務要約・職務概要を作成する際には、事前の準備が必要です。準備が整っていると、より効果的に自身の魅力を採用担当者に伝えられます。

1.キャリアの棚卸し

まず、キャリアの棚卸しをおこない、これまでの経験やスキル、実績を洗い出します。具体的には、どのような業務にどれくらいの期間で関わり、どのような役割を担い、どのような成果を出したのかを整理することが必要です。

また、自分の強みを他人の視点も取り入れながらリスト化し、アピールポイントを明確にしましょう。

2.企業研究

準備では、企業研究もおこないます。求人情報や応募企業の公式サイト、業界動向などを調査し、企業が求めている人物像やスキル、必要な経験を把握しましょう。応募企業のニーズと自分のキャリアの接点を明確にできると、どのポイントを強調するべきかがわかります。

企業研究の際には、企業の社風や価値観も確認して共感する点を示すと、より効果的なアピールが可能です。

3.企業のニーズと自身のキャリアの接点を探し出す

キャリアの棚卸しと企業研究の準備が整ったら、企業のニーズと自分のキャリアの接点を探し出し、職務要約・職務概要に反映させます。

たとえば、募集職種で活かせるスキルや経験、さらに裏付けとなる具体的なエピソードを簡潔にまとめると、採用担当者の目に留まりやすくなります。準備の段階でキーワードを洗い出しておくと、要約がより魅力的で伝わりやすいものになるでしょう。

職務履歴書の勤務要約・職務概要を書く際のポイント7つ

1. シンプルかつ短くまとめる

採用担当者が書類に目を通す時間は限られているため、職務要約・職務概要は3~5行、200~250文字程度で簡潔にまとめましょう。冗長な文章は避け、応募者の職務経歴を要約した「キャリアのあらすじ」として端的に記載します。シンプルな文章にすると、担当者に負担をかけずスムーズに情報を伝えられます。

2. 応募企業や応募内容に関連する内容を優先する

すべての経歴を網羅せず、応募企業や応募内容に関連する経験やスキルを中心に記載しましょう。採用担当者に「この人はこの役職で役に立つ」と思わせる内容が求められます。たとえば、営業職に応募する場合は、売上実績や新規顧客開拓のスキルなどを強調することが効果的です。関連性が薄い経験は省略しても問題はありません。

3. 数字を活用して具体的に記載する

過去の成果や実績は、客観性を持たせるために具体的な数値を用いると説得力が増します。「売上を年間20%向上」「30名のチームを管理」「コスト削減を実現」など、具体的な事例を盛り込むと、採用担当者に明確なイメージを伝えられます。

4. 直近または長期間勤務した職歴を中心に記載

複数の職歴がある場合は、直近の職歴や在職期間が長いものを重点的に記載します。重要なもの以外の職歴は簡略化しても問題はありません。同職種で複数の会社を経験している場合は、会社ごとではなく、職種単位でまとめる方法も有効です。冗長さを避けつつ、応募内容に関連する情報を明確に伝えられます。

5. 応募企業のニーズを反映した構成にする

職務要約・職務概要は汎用的な内容ではなく、応募先企業のニーズに応じてカスタマイズする必要があります。企業研究を通じて、求められるスキルや経験を把握し、合致する内容を盛り込みましょう。たとえば、「プロジェクトマネジメント」「新規顧客開拓」などの具体的なキーワードを取り入れると効果的です。

6. 短文や箇条書きで視認性を高める

長文では結論が伝わりにくく、まとまりのない印象を与えがちです。一文一義を意識し、必要に応じて箇条書きを活用して、簡潔に伝える工夫をしましょう。読みやすさが向上し、採用担当者の興味を引きやすくなります。

7. 自身の強みが伝わる文構成を選ぶ

転職回数が多い場合やさまざまな職歴がある場合は、職種別やスキル別にまとめる「キャリア式」を選びましょう。一方、転職回数が少ない場合や職務経歴が一貫している場合は、「時系列式」で記載するとわかりやすくなります。自分の強みを最も効果的に伝えられる構成を選びましょう。

【職種別】勤務要約・職務概要の例文7つ

1. 営業職の場合

営業職では、具体的な成果やアプローチ手法を盛り込むと効果的です。予算や実績、顧客ニーズへの対応力を強調しましょう。

tips例文

新卒で○○株式会社に入社し、法人向け営業部に配属されました。主に新規顧客の開拓を担当し、独自の市場分析を基にした提案営業で年間売上を20%向上させました。特に、大手企業向けプロジェクトでは、5000万円規模の契約を獲得し、全営業スタッフ中トップの成績を記録しました。これらの実績により、現在は営業チームリーダーとして5名の部下を指導しています。

2. 事務職

事務職の場合、使用するツールや業務効率化への貢献を具体的に記載することが重要です。

tips例文

△△株式会社で一般事務として勤務し、顧客管理システムの運用や資料作成を担当。特にExcelマクロを活用して月次報告書作成の工数を30%削減するなど、業務効率化を推進しました。また、来訪者対応や会議室予約システムの運用改善にも取り組み、スムーズなオフィス運営に貢献。現在は、新人スタッフの教育も担当し、チーム全体のスキル向上を図っています。

3. 経理職

経理職では、コスト削減や業務改善に関する具体的な成果を記載することが効果的です。

tips例文

〇△株式会社で経理部門に所属し、決算業務や経費精算、原価管理を担当。会計ソフト導入プロジェクトを主導し、部内の残業時間を月平均5時間削減しました。また、月次決算業務のフォーマットを刷新し、平均作業時間を40%短縮。さらに、日商簿記1級を取得し、税務申告や内部監査対応など幅広い業務に携わっています。

4. 販売職

販売職では、売上実績や店舗運営への具体的な貢献を記載します。

tips例文

アパレルメーカー株式会社◆◆で販売スタッフとして勤務。入社2年目に店舗の最高売上記録を達成し、副店長に昇進。副店長として、商品ラインナップの選定やスタッフの教育を担当し、全体の売上を前年比15%向上させました。また、SNSを活用したプロモーション活動もおこない、新規顧客の来店数を20%増加させることに成功しました。

5. ITエンジニア職

ITエンジニア職では、携わったプロジェクト規模や使用技術を具体的に記載します。

tips例文

大学卒業後、株式会社◎◎に入社し、システムエンジニアとして勤務。主に金融業界向け基幹システムのリプレイスプロジェクト(30人月規模)をリーダーとして成功に導きました。開発環境はSQL、Javaを使用し、要件定義からリリース後の運用サポートまで一貫して担当。現在はプロジェクトマネージャーとして、年間予算5億円規模のプロジェクトを統括し、メンバー10名の管理をおこなっています。

6. 人事職

人事職では、制度企画や採用業務での具体的な成果を記載します。

tips例文

○○株式会社で人事業務全般に従事。新卒・中途採用業務を担当し、採用成功率を前年比25%向上させました。また、全社的な人事制度の見直しプロジェクトを主導し、従業員満足度調査でエンゲージメントスコアが30%向上。直近では人事マネージャーとして、人員配置計画や育成プログラムの設計・実施をおこなっています。

7. 生産技術職

生産技術職では、工程改善や生産性向上の実績を記載するのがポイントです。

tips例文

○○株式会社で生産技術エンジニアとして、ライン設計や設備保全を担当。特に新規ライン導入プロジェクトでは、仕様策定から設計、立ち上げまで主導し、作業効率を50%向上させました。また、不良率低減活動をおこない、全社平均不良率を5%削減する成果を上げました。

AIツールで勤務要約・職務概要を効率的に作成する

AIツールで勤務要約・職務概要を作成する際の基本な手順は、以下の通りです。

  1. 音声入力で必要情報を用意する:キャリアの棚卸しと企業研究について音声で入力する。

  2. 目的を明確にする:AIに「何を生成してほしいか」を伝える。

  3. 必要な情報を具体的に記載する:自分の職歴、スキル、実績などを箇条書きで入力する。

  4. 成果や具体的なエピソードを含む:実績や役割を数値や具体例で補強し、AIに指示する。

AIツールを利用する際のプロンプトは、以下の通りです。

音声入力をおこなった場合のプロンプト

tips

以下の情報を元に職務経歴書の勤務要約・職務概要を作成してください。3~5行、200~250文字程度で簡潔にまとめてください。

音声入力の内容

音声入力をおこなわない場合のプロンプト

tips

以下の情報を元に職務経歴書の勤務要約・職務概要を作成してください。3~5行、200~250文字程度で簡潔にまとめてください。

###情報

自分の職歴

スキル

実績

###成果やエピソード

実績(数値や具体例)

役割(数値や具体例)

Nottaで勤務要約・職務概要を簡単に作成できる

Nottaで勤務要約・職務概要を作成する場合は、以下の手順でおこないます。

  1. Nottaで「録音開始」をクリックして録音する。

    録音開始

  2. 文字起こし結果でAI要約から「AIに質問する」をクリックする。

    AIに質問

  3. プロンプトを入力する

    要約

  4. 文章を手直しする

すべてNottaで作業できるため、勤務要約・職務概要を作成する際におすすめです。

まとめ:Nottaを利用して職務要約を効率よく作成しよう

今回は、職務履歴書の「勤務要約・職務概要」の書き方について解説しました。職務要約を効率よく作成するためには、必要情報をプロンプトで入力し、AIに要約させるのをおすすめします。

Nottaでは、勤務要約・職務概要に関する準備を音声入力で入力可能です。また編集画面でAI要約機能からプロンプトを入力して勤務要約・職務概要の作成もできます。Nottaのみで勤務要約・職務概要のすべての作業を完結できるため、おすすめです。

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