文字起こしで在宅ワーク｜仕事内容や仕事の探し方、効率化ためのコツを紹介

文字起こしの仕事が在宅ワークでは人気だと聞いたことがある人は多いでしょう。

その理由のひとつに、パソコンとインターネット環境を用意するだけで始めることができるという、参入障壁の低さがあります。

しかし同時に

「実際どんな作業をしているのだろう」

「作業時間はどれくらいで報酬はどれくらいもらえるのだろう」

などと不安になる人もいるのではないでしょうか。

本記事では、文字起こしの仕事内容から報酬、効率よく文字起こしを行うためのコツなどを紹介します。

空いた時間に在宅ワークとして文字起こしを始めたい方は、ぜひ一度ご覧ください。

文字起こし（テープ起こし）とは

文字起こしとは、録音データや録画データに記録されている音声を、テキストとして打ち出し文字データ化することを指します。

パソコンの基本的な操作とタイピングさえできれば、場所を問わず、どなたでも行うことができる仕事です。

文字起こしを行う音源の種類には以下のようなものがあります。

• インタビュー

• 学会や講演会

• シンポジウムや裁判

• 企業内での会議

• YouTubeの動画

• PDFの内容

多くの場合、口頭で話しているのを聴衆が聞く形の場では、聴衆側に原稿などは提供されません。

そのため、録音したデータを文字起こしすることで内容をテキスト化します。

音源の内容が専門的であると、専門用語など聞き慣れない単語が飛び交う会話を文字起こしすることになり、難易度も上がります。

音源ではありませんが、PDFのような書き込みや編集が困難なデータ（最新のPDFでは編集なども可能）を文字起こしする仕事もあります。

事前に会話内容のジャンルを質問できるのであれば、把握してから案件に応募することをおすすめします。

文字起こし（テープ起こし）の種類

文字起こしは作業段階により3種類に分類されます。

1．素起こし / 逐語起こし

素起こしは、録音された音声を全てテキスト化する方法です。

一字一句間違わずにテキスト化するため、「えー」や「あのぉ」などといった会話に直接的な関係がない言葉（フィラー）も漏らさず書き起こします。

そのため、時間も根気もいる作業です。

2．ケバ取り / フィラー除去

ケバ取りとは、会話の中での言い間違いや言い淀みなどを修正する作業です。

フィラー除去は言葉のとおり、フィラーとなる部分を削除する作業です。

これら作業を行うことで、多くの人にとって読みやすい文章となるでしょう。

整文を行わず、この段階で納品することもあります。

整文は文章全体を内容が理解しやすい文に書き換えているため硬い文章になりがちですが、ケバ取り / フィラー除去の段階では、会話の雰囲気などが文章の中に残っているため、柔らかい文章として受け入れられることが多いからです。

3．整文

整文は、ケバ取り / フィラー除去が完了した文章を、さらに読みやすく理解しやすいように、文の順序変更、表現の統一、話し言葉から書き言葉への変更などを行います。

整文を行うことで、相手にとって伝わりやすい文章を提供することができます。

かしこまった文章を提供したクライアントは、整文まで行うことが多いでしょう。

文字起こし（テープ起こし）に必要なスキル

文字起こしの仕事を請け負うにあたって、必要となるスキルや知識を紹介します。

• 基本的なパソコンの操作方法

• タイピングスキル

• 正しい日本語

文字起こしの仕事はパソコンだけではなく、iPadやスマホなどでも作業ができますが、利便性などを考慮すると、パソコンで作業をするのがおすすめです。

多くの場合、MicrosoftのwordやGoogleのGoogleドキュメントを使って納品を行います。

そのため、パソコンの基本的な操作だけでなく、wordやGoogleドキュメントといったドキュメント作成ソフトが問題なく扱えることも大切です。

キーボードを使用して文字を打つ際に、キーボードに視線を映すことなくタイピングすることをタッチタイピングと呼びます。

タッチタイピングができるレベルまで上達すれば、より効率よく作業を行うことができるでしょう。

クライアントによって希望する文章は、言い回しや使う語句に違いはでますが、共通するのは正しく綺麗な日本語を使った文章です。

ケバ取りの段階で納品する場合でも、整文した上で納品する場合でも、正しい文章になるように修正は必要となるため、仕事をする際は常に正しい日本語を扱えているか気に留めておく必要があります。

在宅ワークできる文字起こしの仕事の探し方

文字起こしの仕事は正社員、パート、業務委託など、さまざまなタイプで募集されています。

在宅ワークを希望するのであれば、まずはWeb上で業務委託の仕事を集めているサイトなどを利用するのをおすすめします。

クラウドソーシングサイト

業務委託の場合、クラウドソーシングサイトから探してみましょう。

クラウドソーシングとは、インターネットを利用して特定の業務を不特定多数の人に委託する形式のことです。

平たく言うと、特定の仕事をしてほしい企業と、仕事がしたい人をマッチングさせるためのサイトです。

各クラウドソーシングサイトで「文字起こし」を検索すれば、多くの案件が表示されることでしょう。

応募している案件内容と報酬を確認して、自身が納得できる報酬であればぜひ応募してみましょう。

ただし、気をつけておく必要があるのは、クラウドソーシングサイトではひとつの案件ごとに手数料が引かれます。

手数料は利用するサイトにより違いますが、平均して20%程度かかります。加えて、仕事の報酬を受け取る際に振込手数料がかかることがほとんどです。

実際の手取りがいくらになるかは自分で計算し、事前に把握しておくことが大切です。

求人情報サイトや求人雑誌

求人情報サイトや求人雑誌でも、正社員やパートだけではなく業務委託の募集を見つけることができます。

クラウドソーシングサイトのように仲介がいるわけではなく、自身で直接企業と契約する形です。

企業と直接契約を結ぶため、手数料を引かれることがなく、案件も継続的にいただけることが多いです。

安定した収入を得たい人にはおすすめです。

しかし、自身で企業と契約を結ぶため、契約書や誓約書を書いたり、守秘義務が発生したりします。

第三者が介在することがなく、すべて自己責任で行うため注意が必要です。

文字起こしの会社

文字起こしの業務を請け負っている会社に直接応募することもできます。

案件を継続的にいただけるだけでなく、ディレクターや校正担当者がチェックをしてくれるため、スキルアップにも繋がるでしょう。

しかしながら、正社員やパートを募集している場合が多いため、在宅ワークが可能な案件を探すのは、クラウドソーシングサイトなどよりも大変です。

募集要項を確認し、自身の希望に沿う内容であるか把握しておくことが大切です。

文字起こし仕事の報酬が決まるポイント

報酬の決め方は、クライアントが提供するデータの種類によって分けられることが多いです。

おおまかな要素は以下のとおりです。

• 音源の長さ

• 作業段階の違い

• 内容の専門性

• 納期日数

音源の長さ

報酬額のベースとなるのは提供される音源の長さで、時間が長ければ長いほど報酬額は増加します。

報酬の計算の仕方は以下のような種類があります。

• 時間で計算（1分あたり〇〇円）

• 文字数で計算（1文字あたり〇〇円）

• 本数で計算（動画1本あたり〇〇円）

どの計算の仕方であっても、音源の長さが長ければ長いほど多くの文字をテキスト化する必要があるため、報酬は増加します。

作業段階の違い

文字起こし作業には「素起こし」「ケバ取り」「整文」の3種類があり、「素起こし」→「ケバ取り」→「整文」の順番で作業量が増加します。

そのため、報酬も作業量が増えれば増えるほど増加します。

内容の専門性

あくまでも傾向としてですが、専門的な内容である場合、ベースの金額が高くなることがあります。

専門用語が飛び交う会話内容は、用語を理解していない人がテキスト化する場合、多くの時間を要することになってしまうこともあるためです。

納期日数

納期が短い（例えば翌日）場合、特別報酬として金額が上乗せされることがあります。

クライアントによっては、発注する案件の納期が短い場合、前述した音源の長さ、作業段階の違いに更にプラスする形で、報酬額を上乗せすることがあります。

納期日数による報酬額の上乗せは、あくまでクライアントの意向によるものであり、必ず上乗せされるわけでない、ということを覚えておきましょう。

在宅で文字起こしを効率化するコツ

少しでも文字起こしを効率よく行うためのコツを紹介します。

文字起こしの仕事は、如何に効率よく音源をテキスト化するかによって、報酬金額を伸ばしていくことができます。

主なコツは以下のとおりです。

• 文字起こしツールの活用

• ジャンルの選定

• ショートカットキーの活用

• 単語の辞書登録

• 静かな環境

文字起こしツールの活用「Notta」

AI技術の進歩により、AIに音源を聞き取らせ、自動的にテキスト化するサービスを提供している企業が増加しています。

しかし、AIの文字起こし精度は100%ではないため、必ず人の手による修正が必要となります。

だとしても、文字起こしツールを導入することで全体的な作業効率は上がるため、今後必須となるツールと言っても過言ではありません。

今回は自動文字起こしツール「Notta」を紹介させていただきます。

Nottaは高精度の音声認識とAI要約機能を搭載した文字起こしサービスです。Web版・アプリ版どちらにも対応し、ご自身でお持ちのノートパソコンや携帯電話をそのままデバイスとして使用できます。

Nottaを利用することで文字起こしの「素起こし」をほぼ自動で行うことができます。

人の手でテキスト内容を確認する必要はありますが、30分前後の音源であれば、ものの2，3分でテキスト化できるため、作業時間を大幅に短縮することに繋がります。

また、PCを使用して音声変換や編集を手軽に行うことができるため、Nottaの操作画面を開いたまま「ケバ取り」へ移行することも可能です。

ぜひ一度、文字起こしのツールのひとつとして、利用してみてください。

動画のご利用ガイドはこちら：

ジャンル選定

仮に料理の知識がある人が、医療関係の音源を文字起こしするとなれば、分野が違うため多くの時間を費やすことになります。

専門的な内容であればあるほど報酬には期待できるかもしれませんが、かかるであろう作業時間を加味した上で案件は探すほうがよいです。

自身が得意とするジャンルの文字起こしであれば、聞き慣れない単語が出現する確率も減るため、スムーズに文字起こし作業を行うことができるでしょう。

ショートカットキーの活用

文字起こし作業の際は、タイピング中にカタカナ変換（F7キー）や全角半角変換（F8キー）、コピー（Ctrl + C）やペースト（Ctrl + V）、テキストの全選択（Ctrl + A）など、使えるようになると便利なショートカットキーを覚えておくと作業効率を上げることができます。

ほかにも、音源の特定の箇所を何度も聞き直すことが多いため、音源を再生するソフトの巻き戻しショートカットキーを覚えておくのも有効です。

中にはフットペダルを用意して、ショートカットを割り当てる方法などもあります。

単語の辞書登録

よく使う単語は積極的に辞書登録することをおすすめします。

タイピングする文字数が少なければ少ないほど作業効率は上がります。

ただし、登録時の「読み」を覚えておく必要があるため、一気に何種類もの単語を登録するよりは、2，3語登録して使い慣れたら足していく流れで増やしていくのをおすすめします。

静かな環境

文字起こしは音源データを聞きながらタイピングをしなければなりません。

そのため、周囲が騒がしい環境では聞き洩らしがあったり、そもそも集中できないこともあります。

図書館の自習室や、自宅の自室などの場所選び、子どもがいない時間帯や就寝したあとの時間帯などの時間帯選び、それぞれが大切です。

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Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。

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文字起こしの仕事をする上で注意すべきこと

文字起こしの仕事は在宅ワークとして行えるため、多くの人が挑戦しています。

ただ多くの人が秘密保持契約の観点において、トラブルに合っているのも事実です。

最近では、自身で運営しているブログなどに仕事内容を記載する、SNS上で安易に書き込みをしてしまう、などといった行動が原因でクライアントとトラブルになった事案が散見されるようになりました。

インターネット技術の発展と共に、個人情報保護法など秘密保持や守秘義務に関する制約はより重要視されています。

文字起こしの音源となるデータは、機密事項に設定されている内容が含まれていることがあったり、外部に漏れると利益が落ちる原因となったりするため、外部に漏らしてはいけません。

そのため、機密保持契約・守秘義務契約を結ぶ誓約書となるNDA（Non-disclosure agreement）の締結を行うクライアントも少なくありません。

加えて、AI技術などを利用した文字起こしツールの使用についても、AIの学習として音源が使われることを良しとしないクライアントもいます。

仕事をする上で知りえた内容を漏らさないのはもちろんこと、事前にAI文字起こしツールなどを利用してよいか、必ずクライアントに確認しましょう。

よくあるご質問

Q.文字起こしでいくら稼げますか？

A.1時間の音源で5,000円前後が相場で、テキスト化に5時間かかった場合は時給1,000円です。テキスト化にかかる時間が短くなればなるほど時給単価は増加します。

Q.在宅文字起こしとは？

A.自宅で音源データを聞きながら会話内容をタイピングしてテキスト化する仕事のことです。聞いたことがない単語なども正確にタイピングする必要があるため、わからない単語を書籍やインターネットで調べる必要もあります。

Q.文字起こしの仕事とは何ですか？

A.音源データを聞きながら会話内容をタイピングしてテキスト化する、データ入力の仕事のひとつです。タイピングができれば、どなたでもできる仕事です。

Q.データ入力 一件いくら？

A.報酬の計算方式により変わります。

• 時間で計算（例．1分あたり100円）

• 文字数で計算（例．1文字あたり1円）

• 本数で計算（例．動画1本あたり3,000円）

Q.文字起こしを職業としてやっている人は？

A.文字起こしやテープ起こしを専業されている方を一般的にリライターと呼びます。会社に勤めている方から個人で事業主として受け取っている方までさまざまです。

まとめ

文字起こしの仕事は参入障壁が低いため、パソコンとインターネット環境さえあればどなたでも始めることができる人気の仕事です。

音源の長さや内容の専門性、作業段階により難易度も変わりますが、効率よく進めることができれば安定した報酬を期待できます。

限られた時間内で効率よく作業を進めるには、自身がどれだけ作業時間を短縮できるかによるといっても過言ではないです。

紹介したコツを実践していけば、着実に作業時間を短縮していくことができます。

始めてみたいと考えているのであれば、在宅でもできる文字起こしの仕事を一度試してみてはいかがでしょうか。