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オンライン会議ツールの定番製品で、多くの人に利用されている「Zoom」。チャットやホワイトボードなどのさまざまな機能が搭載されていることが知られていますが、「クラウドレコーディング」という機能があることをご存知でしょうか?
本記事では、Zoomのクラウドレコーディングの特徴やメリット、注意点などについてくわしく解説。
また、クラウドレコーディングの具体的な利用方法を手順に沿って説明しますので、オンライン会議をする機会が多い人はぜひ参考にしてください。
※本記事は記事掲載時点での情報に基づいて執筆しております。そのため、製品に関する内容についてはバージョンアップなどにより現行のものと異なる可能性がございます。
Zoomの「クラウドレコーディング」とは、クラウドサーバーにミーティングの録画データを保存できる機能のことを指します。
有料アカウントを持っていれば基本的に誰もが使えるサービスとなっていますが、どのような特徴やメリットなどがあるのでしょうか。
ここからは、Zoomのクラウドレコーディングの概要や魅力などをくわしく紹介していきます。
クラウドレコーディング機能を使うと、Zoomのビデオ通話画面や音声、チャットテキストなどがすべてクラウド上に保存されます。
ブラウザのアプリだけでなくスマートフォンアプリでも使用可能なため、データの管理や共有がしやすくなる点が特徴。
ストレージ容量は有料ライセンス数×1GBとなっていますが、録画用の追加ストレージ(100GB/500GB/3TB)を購入することで、容量を増やすことも可能です。
クラウドレコーディングのメリットはいろいろとありますが、まず挙げられるのがデバイスの容量を節約できる点でしょう。
パソコン本体やUSBなどにミーティングデータを保存する必要がないので、会議の機会が多い企業であっても安心して利用できます。
また、社内や社外の人に手軽にデータを共有できる点も大きな魅力。保存先のURLを伝えるだけでシェアできるため、ウェビナーデータの配布など、大勢の人へのデータ共有もスムーズに行えます。
会議の頻度やデータ共有の機会が多ければ多いほど、導入することで業務の効率化が期待できるでしょう。
Zoomには、ミーティングデータを使用しているデバイスに保存する「ローカルレコーディング」という機能もあります。
こちらは有料アカウントを持っている人はもちろん、無料アカウントでサインインしている人でも利用可能。
しかしローカルレコーディングには制限事項が多く、音声の文字起こしや共有画面の個別レコーディング、スマートフォン向けアプリを使用してレコーディングすることなどができなくなっています。
また、自身のデバイスにデータを保存する必要があるため、会議の頻度が高いとすぐに容量がいっぱいになってしまうという特徴も。
上記のようなデメリットをカバーしたいと考える場合は、ローカルレコーディングでなくクラウドレコーディングの利用を検討したほうがいいでしょう。
メリットが多いクラウドレコーディングですが、利用に際してまったく注意点がないというわけではありません。
まず覚えておきたいのが、処理に時間がかかる可能性があるということ。通常はレコーディングにかかった時間の約2倍の時間がかかるようですが、負荷が大きくなると、最大で処理に24時間かかることもあるようです。
ミーティング後すぐにデータを共有できない可能性もありますので、注意したほうがいいでしょう。
また、ビデオ通話画面や音声などが保存されるクラウドレコーディングですが、会議中に使われた意思表示アイコンやミーティングのリアクションなどは取り込まれません。
ほかにもウェブサイトへの埋め込み不可などの制限がありますので、覚えておくといいでしょう。
デバイスへ会議データを保存するよりもメリットが多く、業務効率向上につながるZoomのクラウドレコーディング。
便利な機能ですが、使い方がいまいちよくわからない人もいるでしょう。
ここからはZoomのクラウドレコーディングの利用方法を手順に沿って解説しますので、有料アカウントをお持ちの方はぜひ参考にしてください。
クラウドレコーディングはZoomを使う誰もが利用できるというわけではなく、いくつかの条件を満たした人のみ使用できます。
まずアカウントに関してですが、プロ・ビジネス・エンタープライズのアカウント(有料アカウント)のみ利用可能で、無料アカウントでサインインしている人は使用できません。有料アカウントのライセンスを持つユーザーであることが条件ですので、覚えておくといいでしょう。
また、デスクトップやスマートフォンアプリのバージョンも、確認したい項目の1つです。
【Zoom デスクトップ クライアント】
Windows: 3.5 以降
macOS: 3.5 以降
Linux: 3.5 以降
【Zoom モバイルアプリ】
Android: 3.5 以降
iOS: 3.5 以降
上記のバージョンを利用している必要がありますので、デバイスのZoomのバージョンをチェックしておきましょう。
利用条件が確認できたら、クラウドレコーディングを有効化します。有効化の方法は大きく分けて3種類ありますので、それぞれの手順を解説していきます。
アカウント内のすべてのユーザーに対してクラウドレコーディングを有効化する場合、まずは管理者として「Zoom Webポータル」にサインインします。
ナビゲーションメニューから[アカウント管理]→[アカウント設定]→[記録]タブの順でクリックし、[クラウド記録]のトグルをオンに。
アカウント内のすべてのユーザーに対してこの設定を反映させる場合は、鍵型アイコンをクリックして設定を確認します。
必要に応じてオプションの設定を選択すれば、有効化の作業は完了です。
グループごとに有効化する場合は、グループを編集する管理者として「Zoom Webポータル」にサインインします。
ナビゲーションメニューから[ユーザー管理]→[グループ管理]の順に進み、グループの名前を選択。
[記録]タブをクリックし、[クラウド記録]のトグルを有効化、オプションの設定などを選択して終了です。
ただし、アカウント全体に対して有効・無効の設定が行われており、なおかつ設定がロックされている場合はグループ単位での設定変更はできません。注意するようにしましょう。
*ユーザーごとに有効化
ユーザー単位でクラウドレコーディングを有効化する場合も、まずは「Zoom Webポータル」にサインインします。
ナビゲーションメニューで[設定] をクリックし、[記録]タブを選択。[クラウド記録]のトグルをオンにすれば有効化できます。
上記のように設定を行えますが、有効化オプションがグレーで表示されている場合は、アカウントまたはグループレベルでロックされている状態となります。
この場合はアカウント管理者に問い合わせる必要がありますので、覚えておくといいでしょう。
有効化が完了したら、いよいよクラウドレコーディングを開始します。
クラウドレコーディングを開始できるのは、ホストと共同ホストのみです。参加者にレコーディングを開始してもらいたい場合は共同ホストの権限を与える必要がありますので、注意するようにしましょう。
ミーティングルーム内でクラウドレコーディングを開始する手順は、以下の通り。
画面下部の[レコーディング]ボタンをクリック
[クラウドにレコーディング]をクリック
なお、[レコーディングの一時停止]や[レコーディングを再開]ボタンを押すことで、必要な箇所だけ録音することも可能です。
完全に停止する場合は、[レコーディングの停止]か[ミーティングの終了]を選択しましょう。
ミーティング終了後はレコーディングが処理され、処理が完了すると記録されたデータの共有やダウンロードができるようになります。
管理者の場合は、ナビゲーションメニューから[アカウント管理]→[記録管理]と選択することでクラウドレコーディングの一覧を確認できますので、操作したい記録を探しましょう。
ミーティングIDやトピック、キーワード、オーディオ文字起こし内のテキストなどを通して検索できます。
データをダウンロードしたい場合は、レコーディングのページで[ダウンロード]ボタンを選択。
共有の場合は[共有]をクリックし、まずは[共有設定]を行います。視聴者によるダウンロードの無効化やパスワードの要求など、必要に応じて共有に関する設定を調整しましょう。
その後[共有情報のコピー]をクリックし、メールや共有したい場所などにコピーしたテンプレートを貼り付けると共有できるようになります。
不要になったレコーディングデータがある場合は、管理画面から簡単に削除できます。
まずは「Zoom Webポータル」にサインインし、管理者の場合は[アカウント管理]→[レコーディング管理]の順にクリック。
クラウドレコーディングのリストが表示されるので、該当の記録を選んで[削除]を選択しましょう。
削除したファイルはゴミ箱に移動され、30日後に完全に消去されます。なお、手動でゴミ箱から削除することですぐに完全消去することも可能です。
Zoomの「クラウドレコーディング」は、クラウドサーバーにミーティングの録画データを保存できる機能のことで、有料アカウントを持っていれば基本的に誰もが使えるサービスとなります。
ローカルレコーディングと比べてデバイスの容量を節約できたり、社内や社外の人にデータを共有しやすかったりする点が大きな魅力。ブラウザだけでなくスマートフォンのアプリでも使用可能です。
使いこなすことで業務効率の向上につながりますので、オンライン会議やウェビナーなどの機会が多い場合は、利用を検討してみましょう。